SNS（ソーシャル・ネットワーキング・サービス）での投稿は、近年多くの企業や個人が活用しているプロモーション手段となっています。しかし、SNS上のコンテンツを別のウェブサイトで紹介する際に、著作権に関する問題が生じることもあります。本記事では、InstagramやX（旧Twitter）での投稿をウェブサイトに埋め込む際の著作権に関する注意点を解説します。
InstagramやXの投稿をウェブサイトで紹介する際の基本的なルール
InstagramやXなどのSNSでは、投稿者がコンテンツを公開する際、一般的にはそのコンテンツの著作権を保持しています。したがって、他のウェブサイトでその投稿を紹介する場合、著作権侵害を避けるためにいくつかの注意点を守る必要があります。
まず最も基本的なのは、コンテンツの使用許可を得ることです。質問で挙げられたように、投稿者本人から許可を得ている場合、原則としてその投稿を紹介することは問題ありません。しかし、投稿者の許可があっても、投稿が他の権利（例えば、飲食店のロゴや商標、店舗のデザインなど）に関連している場合、その企業の許可が必要となることもあります。
投稿埋め込み（エンベット形式）と著作権
InstagramやXの投稿をウェブサイトに埋め込む形式は、一般的に「エンベット」または「埋め込みコード」と呼ばれます。この方法では、投稿のURLをウェブサイトに埋め込むことで、元のコンテンツを表示することができます。エンベット形式は、コンテンツをコピーして掲載するわけではなく、元のサイトにある投稿をそのまま表示するため、著作権侵害を避けやすいと言われています。
ただし、エンベット形式を使用しても、元の投稿者や投稿に関連する著作権者の権利を侵害していないかどうかの確認が必要です。特に商業目的での使用や、元の投稿者の意図に反する内容で使うと問題が生じる可能性があります。
飲食店側から著作権侵害を訴えられる可能性はあるか？
質問にあるように、投稿が飲食店の紹介を目的としており、投稿者から許可を得ている場合、飲食店側が著作権侵害を訴える可能性は通常低いと言えます。ただし、飲食店の商標やロゴが明確に使用されている場合や、店舗の写真が無断で利用されている場合は、その権利を侵害している可能性があります。
また、投稿内容が飲食店側のイメージに大きく反する内容（例えばネガティブな評価や誤解を招くような表現）であった場合、飲食店側が損害賠償を求める可能性はあります。したがって、投稿内容の取り扱いには慎重を期すべきです。
他のSNSでの投稿埋め込みについて
Instagramだけでなく、X（旧Twitter）でも同様の方法で投稿を埋め込むことが可能です。Xの投稿も、基本的にはその投稿者の著作権が保持されているため、他者がその投稿を埋め込む場合には投稿者からの許可が必要です。
また、Xの投稿でも商業的な利用や著作権者に無断での利用は問題となる可能性があるため、事前に確認を取ることが重要です。特に、Xではツイートが頻繁にシェアされるため、エンベット形式でも予期せぬ誤解や著作権侵害が発生することがあります。
まとめ：著作権を守るためのポイント
SNSでの投稿をウェブサイトに埋め込む際の著作権に関する注意点は、基本的に「投稿者からの許可を得ること」です。さらに、投稿が他の権利者の権利を侵害していないか、商業的な使用が問題ないかを確認することが重要です。特に飲食店や企業が関連する場合、その商標やロゴ、店舗写真などの使用については別途許可が必要となる場合があります。
SNSを活用したプロモーションや情報発信は非常に効果的ですが、著作権や商標権を侵害しないように注意しながら運用することが大切です。