近年、携帯電話、特に高齢者が使用するスマートフォンにも詐欺電話がかかってくる事例が増えています。固定電話だけが狙われていると思って油断していると、被害に巻き込まれる可能性があります。この記事では、携帯電話への詐欺電話の実態と対処法を詳しく紹介します。
振り込め詐欺は固定電話だけの問題ではない
振り込め詐欺の電話は、今や固定電話に限った話ではありません。スマートフォンやガラケーなどの携帯電話にも頻繁に詐欺電話がかかってきます。
特に高齢者のスマホに対しては「電話料金が未払い」や「裁判所から通達が届いている」などと不安を煽る文言で支払いを促す手口が増加しています。
個人情報の流出ルートとは
詐欺師が高齢者の携帯電話番号を知っている背景には、何らかの形で個人情報が流出している可能性があります。
- 懸賞応募や無料プレゼントキャンペーンに登録した情報
- 電話帳アプリの情報を収集した悪質アプリ
- 名簿業者による売買
特にシニア層は、スマホのセキュリティ設定やアプリの確認を怠りやすく、詐欺集団にとっては格好のターゲットになっています。
実際にかかってくる詐欺電話の事例
以下は実際に報告されている詐欺電話の文言の例です。
- 「NTTファイナンスの者です。料金未納のため、本日中に振り込んでください」
- 「スマホの使用料が滞納している。今日中に手続きしないと裁判になる」
- 「Amazonの利用料が未払いです」
これらの電話の多くは、偽の口座番号への振込を要求してくる点が共通しています。
本物の未払い通知はどのように届く?
実際にスマホや通信料金に未払いがあった場合、以下のような正式な手段で通知が届きます。
- 郵送による書面通知(督促状)
- SMSによる案内(ただしリンク先は公式サイト)
- マイページや公式アプリからの通知
電話のみで口座番号を伝えて振込を要求することは絶対にありません。電話だけで支払いを求める場合はほぼ確実に詐欺と判断してよいでしょう。
万が一詐欺電話を受けたときの対応
高齢者が詐欺電話を受けたときに冷静に対応できるよう、以下の対策を覚えておきましょう。
- 「家族に確認します」と伝えて一度電話を切る
- 警察の「#9110」や消費者ホットライン「188」に相談
- 振込は絶対にしない、すぐに家族に報告
また、電話番号が知られてしまっている場合は、必要に応じて番号変更も検討することが有効です。
まとめ
携帯電話にも振り込め詐欺の電話はかかってきます。固定電話だけの問題と考えてはいけません。高齢者のスマホが狙われることも多く、家族が普段から注意を促すことが大切です。公式な連絡は書面などの形で届くことが多く、「電話だけで支払いを求められる」場合はほぼ詐欺と考えてよいでしょう。