助手席の同乗者に事故の責任はある?友達の運転で起きたトラブルと費用請求の是非を解説

友達の運転する車に乗っていたところ、運転ミスによる事故が起きてしまった。その後、友達から「あなたにも原因がある」と費用の一部を請求されたとき、どう対応すべきか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。この記事では、事故の際の助手席同乗者の法的責任や、費用を求められた場合の対応について詳しく解説します。

助手席に乗っていただけで責任は生じるのか?

交通事故における民事上・刑事上の責任は、基本的に運転者にあります。助手席の同乗者には、よほど明確な加害行為や共犯的行動がない限り、事故の直接的な法的責任は問われません。

たとえば、故意にハンドルを奪った、ブレーキを踏ませなかったなどの介入があった場合は別ですが、「注意したが無視された」「隣で座っていただけ」という状況で責任を問われることはありません。

費用請求された場合に支払う義務はある?

仮に友達が「あなたが余計なことを言ったから事故になった」などと主張して費用を請求してきた場合でも、法的には支払う義務は発生しません。そのような責任の所在を決めるのは裁判などの法的手続きによるもので、感情や言いがかりによって決まるものではありません。

また、事故の補償は基本的に運転者が契約している自動車保険でカバーされるべきもので、同乗者が支払う筋合いは原則ありません。

友達との関係性がある場合の対処法

法的な責任はなくても、「お金を払って」と言われると気まずくなったり、断りにくい気持ちになることもあります。その場合は、以下のように冷静かつ丁寧に対処するのが大切です。

例文:
「気持ちは分かるけど、私は助手席にいただけで、注意もしたし、それで責任を取るのは納得できません。事故の対応は保険で行うべきだと思います。」

相手が感情的になっている場合は、感情的に反応せず、第三者(家族、保険会社、場合によっては警察)を介すことも検討しましょう。

実際にあった同乗者トラブルの例

実例として、2020年に発生したある事故では、友人の運転で衝突事故が起き、助手席の人物が「口出ししたせいで」と責任を問われたケースがありました。しかし、警察や保険会社はあくまで運転者の過失として処理し、同乗者に一切の請求は行われませんでした。

このように、同乗者への請求が正当とされるケースは極めてまれです。事実関係を明確にしておくことが、トラブルを回避するうえで非常に重要です。

今後、同じような状況を避けるために

もし運転に不安がある人が車を出す場合、同乗するかどうかを慎重に判断しましょう。また、信号無視やスピード違反など、危険な運転があれば、その場で運転をやめさせるか、同乗を中断する勇気も大切です。

事故が起きた後に責任を押し付けられないよう、会話や行動の記録(LINE、通話内容)を残しておくことも自衛策として有効です。

まとめ:同乗者は基本的に責任を問われない。冷静に対処を

事故に巻き込まれた際、助手席の同乗者には原則として法的責任はありません。「お金を払え」と言われても、安易に応じず、感情的なやりとりを避けて冷静に対応しましょう。

自分に非がない限り、費用を負担する必要はありません。不安がある場合は、消費生活センターや法テラスなどの無料相談窓口に早めに相談することをおすすめします。

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