弁護士や司法書士といった士業の方々は、長年の努力の末に難関資格を取得します。しかし、医師や歯科医と比べて「高収入が保証されているわけではない」とも言われがちです。では、彼らはどうやって安定した収入を得ているのでしょうか?本記事では、法律系士業の収益構造や集客の実態について解説します。
医師と弁護士:収入構造の根本的な違い
医師や歯科医の場合、保険診療制度のもとで一定の診療報酬が国から支払われる仕組みがあるため、患者がある程度来れば安定した収入が見込めます。とくに地域に密着した診療所は、人口動態に左右されにくい強みがあります。
一方、弁護士や司法書士は自由業であり、基本的には案件ごとの報酬で収入が決まる完全成果報酬型です。仕事がなければゼロ収入、実力と営業力がものを言います。
街中で開業しても集客できるのか?
法律事務所や司法書士事務所を街中に構えたからといって、自然に依頼が舞い込むことはほとんどありません。多くの新人弁護士や司法書士が最初に直面するのは「知名度がない」ことによる集客難です。
特に司法書士は不動産登記や相続、商業登記などの専門業務が多いため、個人ではなく士業間・企業とのネットワークが重要になります。
高収入を得ている士業の共通点
年収1000万円以上を得ている弁護士・司法書士には以下のような共通点があります。
- ニーズの多い分野に特化(例:相続、交通事故、企業法務、離婚、債務整理など)
- ネット集客に投資(SEO・リスティング広告・LINE相談・YouTube解説など)
- 他士業との連携(税理士、行政書士、不動産会社とのパートナーシップ)
- 法人向け業務の獲得(継続的な顧問契約を複数持つことで安定収入)
たとえば、ある若手弁護士はYouTubeで「離婚相談の基礎知識」を解説し、動画経由で月10件以上の相談を獲得。初年度から年商1500万円を超えた例もあります。
個人でも依頼される士業になるには
開業直後に安定した収入を得るためには、以下のような施策が有効です。
- 地域密着型の無料相談会を開催
- ポータルサイトへの登録(弁護士ドットコムなど)
- SNSやブログで情報発信
- 口コミと紹介を重視
地道に地域住民の悩みに応え続けることで、信頼が積み重なり、少しずつ依頼が増えていきます。
まとめ
弁護士や司法書士は、高収入を得るためには医師よりもビジネス的な戦略が求められる職業です。資格を取っただけでは仕事は来ませんが、需要のある分野で専門性を高め、積極的な情報発信とネットワークづくりを行えば、開業後でも十分な成功は可能です。実力に加えてマーケティングが収入を左右する時代において、士業もまた経営者的視点が求められています。