近年、NHKの訪問員に関するトラブルや疑問の声が多く聞かれるようになっています。特に「訪問されたが名乗らず、チラシもなく、内容も不明」というケースは少なくありません。この記事では、NHK訪問員の可能性がある来訪者の見分け方や、必要な対応、そして衛星放送の契約に関する正しい知識について解説します。
NHK訪問員はどんな格好で訪ねてくるのか
NHKの訪問員は、通常はスーツやワイシャツにカーディガンなど、比較的きちんとした服装で現れることが多いです。また、身分証明書を首から提げていたり、提示を求めれば見せてくれることが義務付けられています。
ただし、訪問時に名乗らず、資料も残さず帰るようなケースも報告されています。訪問履歴が繰り返され、時間帯も一定である場合には、NHKの契約確認や更新の可能性があります。
地上契約と衛星契約の違い
NHKには以下の2種類の受信契約があります。
- 地上契約:地上波(NHK総合・NHK教育)を視聴できる設備を設置している世帯が対象
- 衛星契約:BS(衛星放送)が受信可能な設備を設置している世帯が対象(BSアンテナ・チューナーがある場合)
たとえBS放送を見ていなくても、受信設備が設置されていれば衛星契約の義務があるとされています。ただし、テレビにBSアンテナがつながっていない場合や、BS放送が映らない状態であれば地上契約のみで問題ありません。
訪問内容に心当たりがない場合の対処法
以下のような手順で、来訪者がNHK関係者かどうか、そして自宅に衛星契約の必要があるのか確認しましょう。
- ドア越しに対応し、名乗るよう求める
- 身分証明書の提示を依頼する(撮影は原則NGですが、名前・所属の確認はできます)
- 何の目的で訪問したのかを明確に尋ねる
それでも不審に感じた場合は、「NHKふれあいセンター(0570-077-077)」に直接電話し、訪問の有無とその目的を確認しましょう。電話での確認が最も確実な手段です。
「衛星契約してください」と言われた場合の判断基準
NHKは、受信設備が設置されている限り、視聴の有無に関係なく衛星契約が必要と主張します。ただし、実際にBSが映る環境かどうかが判断のポイントになります。
次のようなケースでは、契約不要とされる可能性があります。
- BSアンテナが設置されていない
- テレビにBS機能がない、もしくは使えない
- アンテナ端子がテレビに接続されていない
ご自身で「BSが映らない」ことを確認したうえで、訪問員にもはっきりと伝えましょう。
記録を取っておくことの重要性
不審な訪問ややり取りがあった場合、記録を残しておくことが大切です。次のような方法があります。
- 訪問者の映像や時間を記録(防犯カメラやスマートドアベルの利用)
- 対応内容や発言をメモに残す
- 再訪があった場合に備え、やり取りをボイスレコーダーで記録
これにより、万が一トラブルが発生した際も証拠として活用できます。
まとめ
不審な訪問が繰り返される場合は、NHKの訪問員である可能性がありますが、確証が持てないときはNHKふれあいセンターに電話で確認するのが最も安心です。衛星契約が必要かどうかは「BS放送が受信できる環境か」が基準となるため、契約を求められてもその場で即答せず、まずはご自身の受信設備を確認しましょう。トラブルを避けるためにも、訪問記録や映像を保存し、冷静に対応することが重要です。