交通事故後の治療費や慰謝料の請求において、自賠責保険の事前認定手続きは重要なステップです。しかし、審査期間が長引いたり、結果がなかなか通知されない場合、被害者としては不安を感じることもあるでしょう。本記事では、事前認定の審査期間の目安や、結果が出ない場合の対処法について解説します。
事前認定とは何か？
事前認定とは、加害者側の任意保険会社が被害者に代わって後遺障害等級の認定申請を行う手続きです。被害者自身が書類を揃える必要がなく、手続きの負担が軽減されるメリットがあります。
しかし、任意保険会社が主導するため、被害者が提出書類の内容を把握しにくく、進捗状況の確認も難しいというデメリットも存在します。
審査期間の目安
事前認定の審査期間は、通常1〜2ヶ月程度とされています。具体的には、申請受理から1ヶ月以内に認定されるケースが約85%、2ヶ月以内に完了するケースが約90%を占めています。1
ただし、提出書類の不備や追加資料の要請がある場合、審査期間が延びることもあります。
結果が出ない場合の対処法
審査期間が通常よりも長引いている場合、以下の対処法を検討しましょう。
- 任意保険会社への問い合わせ:進捗状況の確認や、書類の提出状況を確認します。
- 被害者請求への切り替え:被害者自身が必要書類を揃えて申請する方法で、進捗状況の把握がしやすくなります。
- 弁護士への相談:専門家のアドバイスを受けることで、適切な対応が可能になります。
被害者請求のメリット
被害者請求は、被害者自身が申請手続きを行う方法で、以下のメリットがあります。
- 進捗状況の把握が容易:自分で手続きを行うため、申請状況を把握しやすくなります。
- 必要書類の確認が可能:提出書類の内容を自分で確認でき、不備の修正や追加資料の提出がしやすくなります。
- 自賠責保険金の早期受け取り:後遺障害等級が認定されれば、示談前に保険金を受け取ることができます。
まとめ
事前認定の審査期間は通常1〜2ヶ月程度ですが、結果が出ない場合は、任意保険会社への問い合わせや被害者請求への切り替え、弁護士への相談などの対処法があります。自身の状況に応じて、適切な対応を検討しましょう。