近年、NTTや関連企業を装った自動音声による未納料金の請求詐欺が増加しています。特に「プライムの料金未納」「法的措置に入る」といった内容で個人情報を聞き出す手口が報告されています。今回は、こうした詐欺の手口と、万が一個人情報を伝えてしまった場合の対処法について解説します。
NTTを名乗る自動音声詐欺の特徴
詐欺の手口として、NTTファイナンスやNTT東日本などを名乗り、自動音声で「未納料金がある」「法的措置に入る」といった内容を伝え、番号を押すよう促すものがあります。実際には、NTTファイナンスが国際電話番号や自動音声ガイダンスを使用して連絡することはありません。
例えば、岩手県警察も「NTTファイナンスを名乗る架空料金請求詐欺に注意」と注意喚起を行っています。自動音声での連絡や、国際電話番号からの着信には特に注意が必要です。
名前と生年月日を伝えてしまった場合のリスク
名前や生年月日などの基本的な個人情報を伝えてしまった場合、それだけで直接的な金銭被害に遭う可能性は低いとされています。しかし、これらの情報が悪用され、さらなる詐欺や迷惑行為に繋がる恐れがあります。
消費者庁も、SMS等による架空請求には引き続き注意が必要であるとし、「名前と生年月日を伝えてしまったが不安だ」といった相談が寄せられていることを報告しています。
今後の対処法と注意点
個人情報を伝えてしまった場合、以下の対処法が推奨されます。
- これ以上の個人情報(住所、クレジットカード番号、マイナンバーなど)を伝えない。
- 今後、同様の電話があっても無視し、着信拒否設定を行う。
- クレジットカードや銀行口座の不正利用がないか定期的に確認する。
- 迷惑メールやSMSに注意し、不審なリンクは開かない。
また、消費者庁は「電話で身に覚えのない未納料金を請求されても絶対に相手にせず、無視してください」と注意喚起を行っています。
相談窓口の活用
不安な場合は、以下の相談窓口を活用しましょう。
- 消費者ホットライン:188(いやや)
- 警察相談専用電話:#9110
これらの窓口では、詐欺の可能性がある事案について相談や助言を受けることができます。
まとめ
NTTを名乗る自動音声による未納料金の請求は、詐欺の可能性が高いです。名前や生年月日を伝えてしまった場合でも、冷静に対処し、これ以上の情報を提供しないようにしましょう。また、不安な場合は、消費者ホットラインや警察相談専用電話などの相談窓口を活用し、適切な対応を心がけてください。