近年、高速道路での逆走事故が社会問題となっています。特に、逆走車を避けようとした他の車両が巻き込まれる追突事故など、複雑な事故形態が増加しています。この記事では、逆走車による事故の責任と補償範囲について解説します。
逆走事故の基本的な過失割合
一般的に、逆走事故では逆走車両に100％の過失が認められることが多いです。特に、高速道路での逆走は重大な交通違反であり、他の車両が回避困難な状況で事故が発生した場合、逆走車の責任が問われます。
例えば、センターラインを越えて逆走した車両と正面衝突した場合、逆走車の過失割合は100％とされるケースが多いです。 :contentReference[oaicite:0]{index=0}
逆走車を避けた際の追突事故の責任
逆走車を避けようとした結果、他の車両が追突事故を起こした場合でも、逆走車に責任が及ぶ可能性があります。これは、逆走行為が他の車両の正常な運転を妨げ、事故を誘発したと判断されるためです。
ただし、追突事故の状況や回避行動の適切性など、具体的な事情によっては、追突した車両にも一定の過失が認められることがあります。 :contentReference[oaicite:1]{index=1}
実際の事故例：三重県の逆走事故
2025年5月18日、三重県の新名神高速道路で逆走車が発生し、他の車両が巻き込まれる追突事故が起きました。逆走車を避けようとした車両が急ブレーキをかけた結果、後続車が追突し、計4台が絡む事故となりました。 :contentReference[oaicite:2]{index=2}
このようなケースでは、逆走車の違法行為が事故の主因とされ、追突事故においても逆走車の責任が問われる可能性があります。
補償範囲と被害者の対応
逆走事故に巻き込まれた場合、被害者は逆走車の保険会社に対して損害賠償を請求することができます。損害賠償の範囲には、車両の修理費用、治療費、慰謝料などが含まれます。
また、被害者自身の自動車保険に「無保険車傷害保険」や「人身傷害補償保険」が付帯されている場合、逆走車が無保険であっても一定の補償を受けることが可能です。
まとめ
逆走車による事故では、直接の衝突だけでなく、回避行動による追突事故においても、逆走車の責任が問われることがあります。被害に遭った場合は、事故の状況を詳細に記録し、適切な補償を受けるために専門家に相談することが重要です。