日常の運転の中で「ぶつけたかもしれないけど、目立つ傷もなく大丈夫そう」と判断してその場を離れた経験がある方も多いのではないでしょうか。数年後にふと「あれって大丈夫だったのかな?」と不安になることもあります。今回は、駐車場での軽微な接触事故を後から思い出したときに取るべき対応や、法的なリスクについて解説します。
その場で傷や破損が見当たらなかった場合
小さな「カツン」という音の後に、車両や対象物(例えば花壇やポールなど)に傷や欠けが見当たらなかった場合、それが本当に接触だったかどうかは判断が難しいものです。
その場で確認した際に明らかな破損や被害がなく、周囲に目撃者もいない場合、事故として記録されていない可能性が高いです。
数年後に警察が訪ねてくる可能性は?
原則として、接触事故が発覚した場合には、相手側が通報や損害申告を行うことで警察が関与することになります。しかし数年が経過しており、事故当時に届け出がなされていなければ、警察が今になって訪ねてくる可能性は極めて低いです。
また、軽微な物損事故の場合、民事的な賠償が中心であり、刑事責任や行政処分には発展しにくいのが実情です。
法的な観点からみたリスク
たとえ小さな接触であっても、物損事故として報告しなかったことは「事故の未報告」扱いになる可能性はあります。しかし、以下のような条件がそろっていれば、後から責任を問われるケースは稀です。
- 明らかな破損や損傷がなかった
- 第三者からの被害報告がない
- 数年以上経過している
もし不安な場合は、当時の車両保険やドライブレコーダーの記録を見直してみるのもよいでしょう。
気になる場合にできること
「あのとき本当に大丈夫だったのか?」と今になって気になる場合、以下のような対処をしておくと安心です。
- 車両保険会社に匿名相談をしてみる
- 当時の店舗に被害報告がなかったか尋ねる(記録が残っている可能性は低いが確認可能)
- 今後のためにドラレコ設置や車間距離・ミラー確認の徹底を見直す
これらの行動は自己防衛だけでなく、今後の運転に対する意識向上にもつながります。
人身事故でなかった場合の違い
万が一、接触が人に対して起きていた場合は、人身事故扱いとなり、対応は大きく異なります。しかし、今回のように「物に対する接触」であり、相手からの被害申告もない状況であれば重大な責任を問われる可能性は低いです。
ただし、次回からは万が一に備えて、必ず現場写真を撮る・第三者に確認する・可能であれば店舗に申し出るといった対応を心がけることが重要です。
まとめ
駐車場での軽微な接触を後から思い出しても、相手からの申告や警察の記録がなければ、今から何かが起こる可能性は極めて低いと言えます。ただし、気になっているのであれば、確認できる範囲で調べることで安心につながることもあります。今後の安全運転の参考にする意味でも、一度振り返ってみると良いでしょう。