紹介状の返書は拒否できる?患者と医療機関の権利と対応をわかりやすく解説

紹介状を持参して医療機関を受診した際、元の医師に送る返書(診療情報提供書への返信)が気になる方も多いのではないでしょうか。この記事では、返書の取り扱いや拒否できるかどうかについて、医療現場の実情に基づいて解説します。

紹介状と返書の基本的な仕組み

紹介状とは、ある医療機関の医師が他の医療機関の医師に対して、患者の診療情報を共有し、より適切な診察や治療を行ってもらうために発行される文書です。

それに対して返書は、紹介先の医師が診察・治療後に、紹介元の医師へその結果や今後の方針を報告する文書であり、医療連携の一環として行われます。

返書は患者の同意が必要?

返書には、患者の診療内容や治療方針などの個人情報が含まれるため、原則として患者本人の同意のもとに送付されます。

もし患者が返書を拒否したい場合、明確に「返書は送らないでほしい」と医師に申し出ることが可能です。その意思が尊重され、通常は返書の送付を控えることになります。

返書を拒否する理由と考慮点

返書を拒否したい背景には、以下のような事情があることがあります。

  • 元の医師に戻る意思がない
  • 診療内容を共有されたくないプライバシーの問題
  • 医師との信頼関係が破綻している

ただし、紹介元の医師が患者の経過を把握していることで、継続的な診療がよりスムーズに進むこともあります。返書を拒否する際には、そのメリット・デメリットをよく検討しましょう。

返書を拒否する手続きと注意点

返書を拒否したい場合は、紹介先の医師や受付にその旨を口頭または書面で伝えるだけで足ります。強制力はなく、患者の意思が最優先されます。

ただし、紹介状のある診療科や大学病院などでは、原則的に医療連携を重視しており、返書の提出が通常業務となっている場合があります。その際も、個別の事情を丁寧に伝えることで対応してもらえることが多いです。

まとめ:返書は拒否可能、まずは丁寧な意思表示を

紹介状の返書は、患者の同意があって初めて送られるものであり、強制ではありません。拒否することは法的にも可能であり、希望がある場合は遠慮なく医師に伝えましょう。

一方で、返書を通じた情報共有は、今後の診療の質を保つうえでも重要です。返書を拒否する場合も、できる限り丁寧なコミュニケーションを心がけましょう。

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