遺産相続の問題は人生の中でも突然やってくる課題のひとつです。しかし、法律の専門家に相談すると高額な費用がかかるのでは？と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。この記事では、法テラス以外でも低料金または無料で相続相談ができる窓口について、実例を交えながらわかりやすく紹介します。
市区町村の無料法律相談を利用する
多くの自治体では、市民向けに無料の法律相談を定期的に実施しています。特に遺産相続や遺言書の書き方に関する相談も可能です。
例えば、東京都中野区では、月に数回、弁護士による無料相談会を実施しており、予約制で一人30分まで相談ができます。こうした制度を利用すれば、初歩的な悩みを気軽に相談できます。
弁護士会・司法書士会が行う無料相談会
各地の弁護士会や司法書士会では、不定期に「法律相談週間」などのイベントを開催し、相続に関する無料相談を提供しています。これは誰でも参加可能で、電話相談ができる場合もあります。
たとえば、大阪弁護士会では毎年秋に「市民法律週間」として無料法律相談を実施し、相続問題や遺留分の扱いなど専門的な相談ができます。
NPO法人や市民団体によるサポート
NPO法人の中には、高齢者の生活支援や法的支援を行っている団体もあります。中には弁護士や行政書士と提携し、安価に相談が受けられる体制を整えているところもあります。
例えば「くらしと法律サポートセンター」などでは、一定の所得基準を満たす人を対象に、1回500円〜1000円ほどの相談料で専門家に相談できます。
民間の相続相談センターを活用する
最近では、相続手続きに特化した民間サービスも増えており、無料相談を受け付けている事業者もあります。初回相談無料や、メール・LINEでの簡易相談が可能なケースも。
たとえば「相続相談ステーション」や「おうちの相続相談室」などでは、相続税や遺産分割協議に関する初期の相談を無料で行え、そのまま必要に応じて専門家に依頼することもできます。
大学の法科大学院・法律相談部門
一部の大学では、法学部や法科大学院の学生が教員指導のもと、地域住民の法律相談に応じています。実務家が同席するため、一定水準の相談が可能です。
たとえば、早稲田大学や中央大学などでは「法学部法律相談室」を開設しており、事前予約のうえ無料で相続を含む各種相談が可能です。
まとめ：費用を抑えて相続問題を解決するために
法テラス以外にも、無料または格安で相続相談ができる窓口は数多く存在します。市役所の相談窓口、弁護士会のイベント、NPOの支援、民間サービスなど、目的や状況に合わせて使い分けることで、無理なく法的な問題にアプローチできます。
まずは身近な自治体や地域の法テラス以外の支援情報をチェックし、自分に合った相談先を見つけることが、円滑な相続解決への第一歩となるでしょう。