交通事故後のムチウチと後遺障害申請:症状固定・MRI・病院対応で悩んだときの正しい対処法

交通事故による頸椎捻挫(ムチウチ)は、見た目には分かりづらく、医師や保険会社との対応で悩みやすい症状の一つです。特に、転院や誤解による診断、後遺障害申請に不安を抱える方は多く存在します。この記事では、症状固定やMRI画像の扱い、病院や弁護士との関係など、よくある課題とその対処法を解説します。

ムチウチと頸椎捻挫:症状固定とは何か?

「症状固定」とは、これ以上治療を続けても症状の改善が見込めない状態のことを指します。ここで重要なのは、治癒ではなく「これ以上よくならない」という判断である点です。

多くの場合、事故後6カ月〜1年を目安に症状固定とされますが、被害者の痛みが残っていても、主治医や保険会社によって早期に打ち切られるケースもあります。

MRI検査のタイミングと有効性

MRIは神経や椎間板の異常を確認するのに非常に有効な検査ですが、検査時期によって映る異常の程度や内容が変わる可能性があります。事故直後と数カ月後では炎症や神経圧迫の度合いが変化することがあるため、7月の画像と事故直後の画像で差が出ないこともあります。

このため、後遺障害申請に使う画像としては、事故に近い時期のMRIが有利になる場合があります。できれば両方の画像を比較しながら専門医の意見を求めるのが理想です。

病院の対応が不信・不適切な場合の対処法

担当医やリハビリスタッフから軽視されたり、痛みを「演技」だと疑われるのは、被害者にとって大きな精神的負担です。しかし、医師には医療記録を基にした客観的な診断義務があります。もし対応が不適切だと感じた場合は、セカンドオピニオンや転院を検討するのも一つの選択肢です。

また、診断や画像所見を正しく文書化してくれる医師を探すことが、後遺障害申請の成功率にも直結します。

後遺障害申請のポイントと不利な要素

後遺障害認定では、画像所見の有無・自覚症状の持続性・治療実績などが総合的に判断されます。持病である頸椎症が影響する場合もありますが、「事故により悪化した」と医師の診断があれば認定の可能性は残ります。

過去に同じ箇所で後遺障害申請が不認定となっていても、今回の事故によって症状が増悪し、継続的に治療を受けていることが証明できれば、新たに認定されることもあります。

弁護士が協力的でない場合の相談先

交通事故分野に精通していない弁護士の場合、後遺障害申請や医療交渉に消極的なケースがあります。その場合は、交通事故専門の弁護士に相談し直すことをおすすめします。

また、法テラスや各地の交通事故相談センター、労災病院等で無料相談を受けられる場合もあるため、複数の専門家の意見を得ると良いでしょう。

精神的なダメージと向き合うには

慢性的な痛みや医療不信は、身体的な苦痛に加えて精神的ダメージも重くなります。信頼できるカウンセラーやメンタルクリニックを併用することも、回復への一歩です。被害者が孤立せず、必要な支援を受けることが大切です。

まとめ:一歩ずつ、記録と専門家の力で申請成功へ

交通事故後の後遺障害申請は非常に煩雑で、不安も多いものです。しかし、適切な医療記録・症状の一貫性・専門家の支援が揃えば、認定の可能性は十分にあります。諦めず、信頼できる医師と弁護士を味方につけながら、必要なサポートを受けて申請を進めていきましょう。

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