交通事故による怪我の治療で整骨院に通院する際、保険会社から治療費の支払いを拒否されるケースがあります。適切な手続きを踏むことで、整骨院での治療費も保険の対象となる可能性があります。本記事では、整骨院通院時の保険対応について解説します。
整骨院での治療費が保険対象となる条件
整骨院での治療費が保険の対象となるためには、以下の条件を満たす必要があります。
- 医師の指示または同意があること:整形外科などの医師が整骨院での施術を必要と認め、指示または同意している場合、治療費が保険の対象となる可能性が高まります。
- 施術の必要性と相当性:整骨院での施術が事故による怪我の治療に必要かつ妥当であると認められる場合、保険会社が治療費を支払う可能性があります。
これらの条件を満たすためには、整形外科での診察を受け、医師に整骨院での施術について相談し、必要性を確認してもらうことが重要です。
整骨院通院時の注意点
整骨院に通院する際には、以下の点に注意することが重要です。
- 整形外科との併用:整骨院での施術と並行して、定期的に整形外科での診察を受けることで、治療の経過を医師に確認してもらい、保険会社への説明材料とすることができます。
- 施術内容の記録:整骨院での施術内容や通院日数を記録し、必要に応じて保険会社に提出できるようにしておくことが望ましいです。
- 保険会社への事前相談:整骨院に通院する前に、保険会社に相談し、治療費の支払いについて確認しておくと、後々のトラブルを避けることができます。
保険会社が整骨院の治療費を認めない場合の対処法
保険会社が整骨院での治療費を認めない場合、以下の対処法があります。
- 医師の意見書を提出する:整形外科の医師に整骨院での施術の必要性について意見書を作成してもらい、保険会社に提出することで、治療費の支払いを求めることができます。
- 被害者請求を行う:加害者側の保険会社が整骨院の治療費を支払わない場合、自賠責保険に対して被害者請求を行うことで、治療費を回収できる可能性があります。
- 弁護士に相談する:保険会社との交渉が難航する場合、交通事故に詳しい弁護士に相談し、交渉を代理してもらうことで、適切な補償を受けられる可能性が高まります。
整骨院通院と慰謝料の関係
整骨院への通院も、事故による怪我の治療として認められれば、慰謝料の算定に含まれることがあります。ただし、以下の点に注意が必要です。
- 通院期間と頻度:通院期間が長すぎたり、頻度が高すぎたりすると、保険会社から過剰治療と判断され、慰謝料が減額される可能性があります。
- 整形外科との連携:整形外科での診察を受けずに整骨院のみで治療を続けると、慰謝料の算定に不利になることがあります。
まとめ
交通事故後に整骨院で治療を受ける際は、整形外科の医師の指示や同意を得て、整形外科との連携を保ちながら通院することが重要です。保険会社が治療費の支払いを拒否した場合は、医師の意見書を提出したり、被害者請求を行ったり、弁護士に相談するなどの対処法があります。適切な手続きを踏むことで、整骨院での治療費や慰謝料を正当に受け取ることが可能です。