アルバイトを辞めるときに“無断退職”はあり?正しい辞め方とトラブル回避のポイント

飲食店などのアルバイトで「もう行きたくない」と感じたとき、連絡をせずに辞める、いわゆる“バックレ”を考える人も少なくありません。しかし、それが法的に問題になるのか、また現実的にどのような対応が起こるのかを知らないまま辞めると、思わぬトラブルに発展することもあります。この記事では、アルバイトの無断退職について、法律上のリスクと、穏便に辞めるための方法を詳しく解説します。

無断退職は違法?訴訟や損害賠償の可能性は?

結論から言えば、アルバイトを無断で辞めた場合でも、それ自体が刑事罰や損害賠償に直結するケースはほとんどありません。日本の労働基準法では、労働者は原則2週間前に申し出れば退職が可能とされており、無断で辞めた場合でも、民事上の損害が発生しない限り訴えられることは稀です。

ただし、勤務先によっては、「制服を返さない」「店舗に多大な迷惑をかけた」などの理由で損害賠償請求を検討するケースもあります。しかし、実際に訴訟にまで至ることはごく稀で、現実には退職が完了して終わることが多いです。

「家に押しかけてくる」はあるのか?

辞めたアルバイト先の関係者が家に来るといったケースは、よほどのトラブルがない限り発生しません。仮に押しかけられた場合でも、正当な理由なく自宅に来ることは「迷惑行為」や「ストーカー行為」に該当する可能性があり、警察に相談することができます。

実際に過去の事例でも、連絡が取れないことを理由に「制服を返してほしい」と電話やLINEで連絡がくることはあっても、家まで来るケースはほとんど確認されていません。

LINEで退職連絡しても問題ない?

法律上、退職の意思表示は書面や口頭でなくてもOKとされており、LINEやメールでも有効です。ただし、証拠として残るよう、「退職の意思」と「退職希望日」を明記しておくことが重要です。

例文:「お世話になっております。個人的な事情により、○月○日をもって退職させていただきたくご連絡しました。制服は後日店舗にお返しします。」

制服はどう返却すればいい?

制服や名札などの貸与物は、必ず返却する義務があります。バックレ退職でも、「制服を袋に入れて店の裏口にかける」といった方法は現実的ですが、トラブル防止のためには郵送や手渡しでの返却が理想です。

また、返却の日時や方法をLINEで伝えておくと、後から「返していない」と言われる心配も減らせます。

円満退職を目指すならどうすべき?

無断退職ではなく、事前に相談や引き継ぎを行うことで円満な関係を保ちつつ辞めることができます。可能であれば、2週間前に申し出て、最後のシフトをきちんと働くのがベストです。

どうしても出勤できない事情があるなら、退職代行サービスなどを利用する選択肢もあります。費用はかかりますが、連絡のストレスから解放されたい人には有効な手段です。

まとめ

アルバイトのバックレは、原則として法的リスクは低く、訴訟や自宅訪問の可能性も極めて低いと言えます。しかし、できるだけトラブルを避けるためには、LINEなどで退職の意思を伝え、貸与物をしっかり返却することが最低限のマナーです。今後の就職活動や信用にも関わるため、できれば円満退職を目指す行動をおすすめします。

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