自宅の郵便受けに「不用品無料回収」と書かれたチラシが入っていた経験はありませんか?便利そうに見えるこのサービス、実はトラブルに巻き込まれるリスクがあることをご存じでしょうか。この記事では、無料回収をうたう業者の実態と、安全な不用品処分の方法について解説します。
「無料回収業者」はなぜ警戒されるのか?
「無料で回収します」とうたう業者の中には、あとから高額な請求をしてくる詐欺まがいのケースが存在します。たとえば、回収後に「これは産業廃棄物だから費用がかかる」といって数万円を請求された事例があります。
また、回収品を不法投棄したり、海外へ違法輸出する業者もいるため、環境問題の観点からも問題視されています。
悪質業者のよくある手口
- チラシや街宣車で「無料」を強調して誘う
- 現場で「これは対象外」「分別が必要」と料金を加算
- 領収書を発行しない
- 会社の住所・電話番号が不明確
こうした業者は古物商や一般廃棄物収集運搬業の許可を持っていないことが多く、正規のルールを守らないまま営業しています。
安全に不用品を処分するための方法
自治体の粗大ごみ回収を利用するのがもっとも安全かつ安価な方法です。品目によっては500円程度で済む場合もあります。
また、信頼できる業者を選ぶ際は次の点をチェックしましょう。
- 一般廃棄物収集運搬業の許可番号を明示している
- 会社の所在地・連絡先・代表者名が確認できる
- 料金体系が明確に表示されている
- 口コミや評判がネット上にある
実際にあったトラブルの事例
たとえば、千葉県で発生した事例では、無料回収を依頼した高齢女性が、回収後に「トラック1台分なので4万円」と突然請求され、支払わざるを得なかったというケースがあります。
また、東京都では無許可業者が電化製品を無料で回収し、不法投棄したことで逮捕された事件もありました。これらのケースでは、消費生活センターへの相談が急増しています。
詐欺被害にあわないための心得
「無料」という言葉には裏がある場合があると考えましょう。回収依頼前に必ず複数業者の見積もりを取る、契約書を交わす、録音やメモを残すなどの対策も有効です。
また、国民生活センターでは悪質な回収業者の情報や相談事例も公開されており、事前に目を通しておくと安心です。
まとめ:チラシ業者には注意を、安心な処分方法を選ぼう
「無料回収」のチラシには便利さの裏に危険が潜んでいることがあります。詐欺やトラブルに巻き込まれないためにも、信頼できる業者選びと自治体の制度利用が大切です。安易な依頼を避け、事前の確認を怠らないことが、安心・安全な不用品処分への第一歩です。