高校生などの未成年が深夜徘徊や喫煙などで補導されるケースは全国的にも少なくありません。特に複数回にわたって補導された場合、「このままでは将来に影響があるのでは?」と不安を感じる方も多いでしょう。今回は、補導が繰り返されるとどのような措置が取られる可能性があるのか、またどう向き合うべきかを解説します。
補導とは何か?犯罪とは違うの?
まず「補導」とは、警察が少年少女の非行やトラブルを未然に防ぐために行う指導的な対応です。補導はあくまで保護措置であり、逮捕や起訴とは異なります。
たとえば、深夜に繁華街を徘徊していたり、喫煙や飲酒をしている未成年を見つけた場合、警察が注意し、保護者に連絡を行うことがあります。これがいわゆる補導です。
補導の回数が多くなると起こること
1回の補導で直ちに法的措置が取られることは少ないですが、3回以上など複数回にわたる場合には、警察や児童相談所がより深刻に受け止めることになります。
具体的には、以下のような対応が検討されることがあります。
- 家庭への指導強化
- 学校への報告
- 児童相談所への通告
- 保護観察や更生プログラムの導入
特に「補導歴」が積み重なると、少年事件として扱われる可能性も出てきます。
少年事件として送致される可能性
警察が「本人の行動が改善されない」と判断した場合、家庭裁判所に送致される可能性があります。これは「少年保護事件」として取り扱われ、調査官が生活環境や本人の意向を調査します。
最終的には、保護観察処分、児童自立支援施設への入所、少年院送致などの措置が取られることもありますが、多くは本人と家庭への指導が中心となります。
学校や進学への影響は?
補導歴自体は内密に処理されるため、高校や進学先に大きな影響を及ぼすことは基本的にありません。ただし、補導が繰り返されて学校側に知られると、停学や指導の対象になることもあります。
また、警察が学校に照会することもあるため、素行面の指導対象になるリスクはあると考えておきましょう。
改善に向けた行動と支援
補導が続く背景には、生活リズムの乱れやストレス、居場所のなさなど複合的な要因がある場合が多いです。保護者や学校、カウンセラーと協力し、生活環境の見直しや心のケアを行うことが大切です。
また、児童相談所や地域の青少年育成機関も相談窓口として利用できます。早めの対応が将来への影響を最小限に抑えるポイントです。
まとめ
補導が1回だけであれば大きな問題にはなりませんが、複数回に及ぶと警察や家庭裁判所による指導や措置が行われる可能性があります。進学や将来に悪影響を与えないよう、早期に生活習慣を見直し、信頼できる大人に相談することが重要です。