ネットショッピングでの決済にPayPalを利用した場合、キャンセルや返金が発生することもあります。しかし、中には「返金されたはずの金額が再び引き落とされた」というトラブルに遭遇する方もいます。この記事では、PayPalを通じた返金処理の仕組みと、こうしたケースで取るべき対応について解説します。
PayPalの返金処理の仕組み
PayPalで返金が発生する場合、支払い方法に応じて返金の流れが異なります。クレジットカード払いであれば、返金はカード会社に直接戻され、銀行口座引き落としの場合はPayPal残高に返金されたのち、銀行へ移動されます。
また、返金ステータスには以下の段階があります。
- ペンディング(保留):返金処理中で、まだ入金されていない状態
- 完了:PayPal側では返金を完了し、あとは銀行処理を待つ状態
- 銀行処理中:実際に口座反映までの処理が銀行側で行われている
今回のように「5月30日 銀行での処理完了日」と記載がある場合、処理はPayPal側では完了しており、あとは金融機関の反映タイミングに依存している状況です。
一度返金された後に引き落とされることはあるのか?
実際にあるのが「キャンセルが行われた後、同じ金額が再度引き落とされる」ケースです。この原因としては次のようなパターンが考えられます。
- キャンセル処理と支払い処理が交錯した:最初の取引が同時進行で処理されており、システム的なタイムラグで引き落とし→返金→引き落としのように見える場合
- 二重決済の可能性:システムのバグや誤操作により、同じ取引が二重に処理された
- 出品者側で再請求をかけてきた:出品者または仲介プラットフォームが意図的・または誤って請求を再度かけてきた
これらは全て、PayPalの取引履歴および銀行口座の明細で確認することが可能です。
返金が反映されるまでの所要日数
PayPal公式によると、返金完了から銀行口座へ反映されるまでには通常3~5営業日かかるとされています。ただし、金融機関や週末・祝日を挟む場合、さらに日数がかかることがあります。
「5月30日処理完了」と表示された場合、その後6月初旬までに銀行口座に反映される可能性が高いです。それまでは、返金された資金が一時的に未表示状態になることもあります。
確認すべき3つのポイント
次の情報を整理しておくことで、返金が正しく行われたかをチェックできます。
- PayPalアカウントの取引履歴:返金が「完了」と表示されているか
- 銀行口座の入出金明細:返金入金と引き落とし日がどのような順序か
- ショップまたはプラットフォームからの連絡内容:処理完了の案内に矛盾がないか
また、不明点があればスクリーンショットを添えてPayPalのサポートセンターへ直接問い合わせるのが効果的です。
対処法と相談先
不正な引き落としや処理の二重発生が疑われる場合、以下の対応が可能です。
- PayPal Resolution Center(異議申立てページ)で紛争を起こす
- 購入サイトのサポートにも再度照会をかける
- 金融機関に照会し、誤引き落としであれば補償を相談
万が一、PayPalやショップとの交渉で解決できない場合は、国民生活センターへの相談も視野に入れましょう。
まとめ:返金処理の遅延や二重請求は冷静に確認を
PayPalを通じた返金は、システム上の処理や金融機関の反映により時間がかかることがあります。今回のように一時的に返金→再引き落としのように見える場合でも、最終的には正しい処理がなされるケースが多いため、焦らず取引履歴を確認し、必要に応じてPayPalや運営側に問い合わせましょう。
正しい知識と確認手順を知っていれば、ネット取引の不安もぐっと減らせます。