交差点でのトラブルは日常的に発生しており、特に双方が青信号で進行していた場合、「どちらが優先か？」という問題は多くのドライバーにとって疑問となります。この記事では、直進車と左折車が青信号で交差点に進入した場合の優先関係や、万が一事故が起きた際の責任の所在について、交通ルールと判例を踏まえて解説します。
交通ルールにおける直進と左折の優先関係
道路交通法第36条によると、交差点内において同じ信号で進入した場合、基本的に直進車が優先されます。これは交差点での安全性確保のための原則であり、左折車や右折車は、直進車や対向車の進行を妨げてはいけないとされています。
つまり、たとえ信号が青でも、左折車は直進車の動きをしっかり確認し、妨げないように慎重に進行しなければならないということになります。
実際の事故例から見る過失割合の考え方
実際に、交差点で直進車と左折車が衝突した場合、過失割合は「直進車：左折車＝2：8」が基本とされています（損害保険料率算出機構の過失割合基準）。これは、直進車が優先されるという原則に基づいています。
ただし、直進車の速度が著しく速かった、信号が変わりかけていた、左折車がバスや大型車で死角が大きかったなどの事情がある場合は、この割合が変わることもあります。
ノロノロ左折してきた相手とぶつかった場合の判断ポイント
質問にあったような「相手がノロノロ左折してきて、自分が直進していてぶつかった」ケースでは、基本的に直進車が優先されるため、左折車側の過失が大きくなる傾向があります。特に左折車が安全確認を怠っていた場合、責任はより重く見られます。
ただし、直進車側にも「前方不注意」や「徐行義務違反」があったと判断されれば、一定の過失を問われる可能性もあるため、自身の運転も慎重を期す必要があります。
事故発生後にやるべきことと証拠の重要性
事故が発生した場合は、必ず警察に通報し、事故証明を取ることが大前提です。また、ドライブレコーダーの映像、現場の写真、目撃者の証言などの証拠をしっかり残すことで、過失割合の判断材料になります。
保険会社とのやり取りでも、これらの証拠があれば自分の正当性を示す材料となり、不利な判断を避けることができます。
予防のために知っておきたい安全運転のポイント
直進だからといって無警戒に進行するのではなく、交差点では常に左折・右折してくる車に注意しながら運転することが事故防止につながります。また、徐行義務や一時停止の標識がある場合は必ず従い、安全確認を怠らないようにしましょう。
最近では多くの車にドライブレコーダーが搭載されているため、自分自身を守るためにも録画装置の導入は非常に効果的です。
まとめ：交差点では直進車が優先、でも油断は禁物
交差点での直進と左折の関係においては、直進車が基本的に優先されるというのが交通ルールの原則です。とはいえ、事故の責任は状況によって変わるため、過信せず常に安全運転を心がけることが大切です。いざというときに備えて、証拠を残す習慣も重要です。