交通事故を警察に届け出た際、「事故受理番号」は損保会社や関係各所とのやり取りで必要になる重要な情報です。ところが、届け出をしたのに数日経っても事故受理番号が交付されない、あるいは説明がなかったというケースも発生しています。本記事では、事故受理番号がもらえない理由や取得方法、注意すべきポイントを詳しく解説します。
事故受理番号とは?どんな場面で必要?
事故受理番号とは、警察が交通事故を受理した際に発行する一意の番号で、「事故証明書」を取得する際や保険会社とのやり取りにおいて必須となる情報です。通常、事故届け出後に発行され、自動車保険の示談交渉や請求手続きで使われます。
多くの人が「事故証明書=すぐ発行される」と思いがちですが、実際には警察が内容を確認・処理したうえで発行するため、数日~1週間程度かかることもあります。
事故受理番号が渡されない理由とは?
事故を届け出たにも関わらず、事故受理番号が交付されていないと感じる場合、以下のような理由が考えられます。
- 届け出は受理されているが、番号を告知していない(忘れ・説明不足)
- 物損事故として軽微と判断され、事故証明書発行対象外と処理された
- 警察の処理がまだ完了していない(混雑・調査中)
- 通報のみで正式な届け出手続きをしていない
とくに物損事故で被害が軽微な場合、現場対応後にそのまま書面手続きが完了しないままになっていることもあります。
事故受理番号の確認・取得方法
事故受理番号がわからない場合は、事故を担当した警察署に直接連絡し、以下の情報を伝えましょう。
- 事故発生日時と場所
- 当事者の氏名と車両ナンバー
- 担当警察官の名前(わかれば)
この情報をもとに、警察署は事故届出の有無を確認し、受理番号を教えてくれます。また、事故証明書を自動車安全運転センターから取り寄せる際にも受理番号が必要ですので、早めの確認がおすすめです。
事故後に音沙汰がない場合のチェックポイント
事故から数日経っても警察や保険会社から何の連絡もない場合、次のような対応を検討しましょう。
- 届け出た警察署に事故記録の有無を問い合わせる
- 自分の保険会社に連絡し、事故の処理状況を確認
- 相手方が無保険・連絡不能など、手続きの停滞要因がないか調べる
警察署では、事故が正式に記録されていれば対応が可能です。もし届け出自体が未処理の場合は、事故がなかった扱いになってしまう可能性もあるため、早期確認が重要です。
実例:10対0の過失でも手続きは必須
過失が「10対0」でこちらに非があると認めている場合でも、事故の届け出と受理番号の取得は必要不可欠です。なぜなら、被害者が保険請求を行う際、警察の事故記録がなければ保険会社が動けないためです。
たとえば、事故後すぐに解決に向けて話が進まないと、保険金の支払いが遅れたり、車両修理の手配に支障が出たりすることがあります。
まとめ:事故後は警察署と保険会社へ迅速な確認を
事故受理番号が不明なまま時間が経ってしまうと、事故処理全体に遅れが生じます。事故の届け出後、受理番号を教えてもらえなかった場合は、自分から警察署へ確認することが大切です。過失割合に関係なく、事故証明は法的・保険的に重要な書類となるため、早めの確認と手続きがトラブル回避の第一歩になります。