近年、定期購入(サブスク)に関する消費者トラブルが増加しています。初回お試し価格や芸能人とのタイアップ商品などをきっかけに始めたサービスで、解約手続き後も商品が届いたり、身に覚えのない請求が届いたりする事例が後を絶ちません。この記事では、そうしたトラブルに遭遇した際の適切な対処方法について解説します。
定期購入商品の仕組みと注意点
健康食品や美容系商品によくある「初回限定価格」は、継続購入が前提の定期購入契約であることが多いです。この契約は、購入時の規約や利用条件に記載されています。
特に「●回以上の継続が必要」「初回のみで解約不可」「解約は発送●日前までに連絡」などの条件がある場合、知らずに申し込むとトラブルの原因になります。
「解約済みなのに届く」はよくあるトラブル
マイページで解約済みと表示されているにもかかわらず商品が届く場合、以下の原因が考えられます。
- システム上の反映タイミングが遅れている
- 解約受付期限を過ぎていた
- 運営側の誤配送
まずは、カスタマーサポートに連絡し、解約処理の時点・状況・商品発送日時などを確認しましょう。
延滞請求が届いた場合の対応
実際に支払いをしたはずの商品に対して「未払い・延滞」といった請求が届いた場合、次のような手順で対応を進めてください。
- 振込明細やカード明細など支払い証拠を確認
- 支払い済みである旨を事業者に通知
- 証拠書類をメールや問い合わせフォームで提出
支払済みであってもシステムの不備で未反映となることがあるため、対応を放置せず丁寧に伝えることが重要です。
商品受取拒否は正しい対応か?
解約済みにもかかわらず届いた商品を受け取らずに返送(受取拒否)すること自体は正当な判断です。ただし、相手企業がそれを「解約が成立していない」と主張する場合もあるため、必ず下記の点を意識してください。
- 受取拒否時の控えや郵便局伝票を保管する
- 事前に解約の証拠(メール、画面キャプチャ等)を保存
- トラブル履歴を時系列で記録しておく
また、送り主が「受取拒否不可」と記載している場合でも、消費者側の意思表示としては有効です。
相談先と法的な対応
企業側と話が噛み合わず問題がこじれる場合は、以下の公的機関に相談できます。
- 消費生活センター(188)
- 消費者庁
- 法テラス(無料法律相談)
証拠書類を揃えたうえで相談すると、スムーズに解決へ進みやすくなります。
まとめ:定期購入トラブルは冷静に証拠をそろえて対応を
「もう解約済みなのに届く」「二重請求された」「延滞の通知が来た」といったトラブルは、誰でも起こりうるものです。ポイントは以下の3つ。
- すべての記録(支払い、解約、やり取り)を保管する
- 事業者と連絡が取れない場合は放置せず相談窓口へ
- 冷静に法的根拠やルールに基づいて対応する
泣き寝入りせずに、正しい手順で問題解決に進んでいきましょう。