SNSでの軽いやり取りが、思わぬトラブルにつながることがあります。特に初対面の相手とのやり取りでは、感情のすれ違いや誤解が起きやすく、最悪の場合、相手から法的措置をほのめかされることも。今回は、こうしたSNSトラブルに対してどのように対応すべきか、また実際に罪に問われる可能性があるのかを法律の観点から解説します。
一度のやり取りでも名誉毀損や脅迫に発展する可能性がある?
SNSでは文字情報だけが先行しやすく、冗談のつもりが相手を不快にさせたり、誤解を生むこともあります。例えば「会おう」や「関係を持とう」といったメッセージが、強引だと受け取られることもあり、トラブルの火種になり得ます。
一方、相手から「警察に相談する」「話した内容を晒す」と言われる場合、それ自体が脅迫や名誉毀損といったリスクにもつながるため、慎重な対応が必要です。
ブロックや未読スルーで罪になることはあるのか?
結論から言えば、「LINEでブロックした」「連絡を無視した」という行為自体で罪に問われることはまずありません。個人間でのやり取りにおいて、返信の義務や応答の義務は法的には存在しません。
ただし、詐欺に該当するような具体的なやり取り(例:金銭を受け取ったうえで会う約束を反故にした、等)があった場合は別問題です。ですが「会おう」と言っただけで会わなかったというだけでは、刑事事件にはなりにくいのが現実です。
「晒す」と言われた場合のリスクと対処法
相手が「晒す」と言った場合、それが事実の範囲でもプライバシー権の侵害や名誉毀損に該当する可能性があります。さらに、メッセージのスクリーンショットをSNSに公開した場合は、証拠としても逆に自分を不利にする行動になることも。
もし晒された場合には、警察のサイバー犯罪相談窓口や、法テラスなどの専門機関に相談するのが安全です。
未成年・学生の場合は特に慎重に
学生や未成年の方は、SNSでのトラブルに対して冷静に判断することが難しい場合があります。「軽いノリ」が、相手にとって深刻な問題と捉えられてしまうケースもあるため、慎重な言動が求められます。
特に、性的なニュアンスを含んだ会話や不用意な提案は避けるべきです。軽率なやり取りが、相手を不安にさせ、通報や炎上に発展するリスクを高めます。
まとめ:SNSトラブルを防ぐには
SNS上のやり取りでも、相手がどう感じるかを意識することが大切です。「ちょっと調子に乗っただけ」「冗談のつもりだった」では済まされないこともあるため、相手への配慮とリスク管理は必須です。
仮にトラブルが起きた場合でも、落ち着いて対処し、必要なら法律の専門家に相談することが大切です。一人で抱え込まず、信頼できる大人や相談機関に早めに相談しましょう。