突然、見知らぬ人から「傘が当たった」「痛いから弁償しろ」と言われたら、あなたはどう対応しますか?実は、こうした手口は都市部を中心に近年報告されており、いわゆる“当たり屋”の進化系とも言える存在です。本記事では、そうした不意打ち的な金銭要求の背景と、実際の事例・対処法について詳しく解説します。
よくある手口:『ぶつかった』『傘が当たった』系の金銭要求
歩行中に軽く身体が触れた程度の接触や、傘や荷物が当たったと言いがかりをつけられ、「診察代として〇〇円払え」と要求されるケースは、特に繁華街などで多く見られます。
特徴としては。
- 小額(数千円)の請求
- 相手が執拗すぎない=騙された感が薄くなる
- 第三者を避けるため人気の少ない道で行われる
これは明確に「恐喝罪」または「詐欺未遂」に該当する可能性があります。
実際の体験談:寸借詐欺の典型パターン
ある男性は、渋谷のスクランブル交差点で「目に傘が当たった」と突然女性から声をかけられ、「目が痛い。診察代として3000円くれ」と求められました。彼は「病院に行って診断書が出たら払う」と答えたところ、女性はすぐに退散したそうです。
別のケースでは、年配の男性が「腕をぶつけた、骨にひびが入ったかも」と主張し、財布を取り出して見せながら支払いを促したとの事例もあります。
冷静な対応が最優先:その場で支払いは絶対NG
金銭要求をされた場合、その場で絶対にお金を渡してはいけません。正当な請求であれば、以下のように対応しましょう。
- 「では病院に行きましょう」と提案する
- 相手が拒否すれば、その時点で詐欺の可能性が高まる
- できる限り会話を録音、第三者に証言してもらう
また、迷わず110番通報して警察の指示を仰ぐのも非常に効果的です。
本当に当てていた場合の対応は?
万が一、実際に傘や荷物が相手に当たっていた可能性がある場合でも、警察や医療機関での客観的な判断を待つことが重要です。感情的になってその場で示談してしまうと、後から不利になる可能性もあります。
事故や接触が発生したときは、まず以下を確認しましょう。
- 相手の氏名・連絡先を確認
- 現場状況をスマホで記録
- 必要に応じて警察へ連絡
よくあるQ&A:被害者としての心構え
質問 | 回答 |
---|---|
少額だから支払ったほうが楽? | 詐欺師を助長する行為になるためNGです |
当てたか自信がないときは? | 病院同行を提案し、警察へ通報がベスト |
恐喝されそうで怖いときは? | コンビニ等、人の多い場所へ移動し110番通報 |
まとめ:寸借詐欺や虚偽の請求は毅然とした態度で対処
突然の金銭請求に遭遇した際は、動揺せず冷静に対応することが何より重要です。特に、診察や通院を伴わず即金を要求する行為は詐欺の典型と考えて良いでしょう。
トラブルに巻き込まれないためにも、普段からの心構えと「録音・通報」の意識を持つことで、自身の安全と権利を守ることができます。