インターネットを使って仕事を探すことが一般的になった今、求人サイトを悪用した詐欺も増加しています。一見すると本物のように見える募集でも、裏には悪質な罠が潜んでいることも。この記事では、求人詐欺の手口や見分け方、安全に仕事を探すための対策を解説します。
求人サイト詐欺の主な手口とは
求人詐欺にはいくつかの典型的なパターンがあります。中でも多いのが、「登録料」「事前支払い」「保証金」などを要求するケースです。
たとえば「高収入の在宅ワークがあります。まずは専用ツールを購入して登録完了です」などと言い、先に金銭を振り込ませてから音信不通になるという手口が報告されています。
実例:怪しい登録料請求のケース
ある20代女性は、「簡単作業で月収30万円」という求人に応募。面接もなくLINEでのやり取りだけで、「業務システムの登録料2万円が必要」と言われ、振り込んだものの連絡が途絶えたとのこと。
このように「お金を払えば働ける」「初期費用が必要」といった要求には警戒が必要です。原則として、まっとうな求人で事前にお金を要求されることはありません。
報酬を受け取れないパターンにも注意
別のケースでは、最初は報酬をもらえるように見せかけ、実際には報酬が支払われずに終わるという詐欺もあります。たとえば「クリック作業で収入が得られる」として大量の作業をさせ、最終的には「口座情報が不備」などと理由をつけて報酬を支払わないケースです。
このような場合、雇用契約すら成立していないため、労働基準監督署などに相談しても補償を受けにくいという問題があります。
見抜くポイント:詐欺求人に共通する特徴
- 連絡手段がLINEや個人SNSのみ
- 面接や本人確認が一切行われない
- 契約書類を交わさずに仕事を始めさせる
- 会社名や所在地に具体性がない
- 異様に高額な報酬を謳う(例:未経験で月収100万円)
- 「今だけ」「あなた限定」など煽る文言が多い
このような特徴が複数当てはまる場合は、詐欺を疑ったほうがよいでしょう。
安全に求人情報を探すためのポイント
安全な求人探しには以下の点を心がけましょう。
- 厚生労働省認可の職業紹介サイトを利用する
- 企業の公式サイトで会社概要を確認する
- 求人内容に不明点がある場合は問い合わせる
- 「お金を払って働く」形式の求人は避ける
- 評判や口コミを検索して第三者の声を確認する
また、不安がある場合は、国民生活センターのトラブル相談窓口なども活用できます。
まとめ:甘い言葉に惑わされず、確かな情報で判断を
求人サイト詐欺は、求職者の焦りや希望につけこんで金銭や個人情報を奪おうとする悪質な行為です。「事前に支払いが必要な仕事は存在しない」と断言してもいいほど、不自然な要求には要注意です。
信頼できる情報源と冷静な目で、安心して働ける環境を見極めていきましょう。