最近ではTikTokやInstagramなどのSNS経由でサプリメントや美容商品を見かけて購入を検討する人も増えています。しかし、ページを途中で閉じたはずなのに商品が届いた、定期購入になっていた、というトラブルも少なくありません。本記事では、そういったケースでの対処法と注意点を解説します。
「申し込み完了していないのに商品が届いた」その理由とは?
フォームに住所や連絡先などを入力した時点で、一部の業者では購入契約が成立したと主張するケースがあります。特に「申し込み完了」のボタンを押したかどうかに関わらず、入力情報を保存して送付準備を進めてしまう業者も。
例えば、「定期購入が初回無料」や「○○円でお試し」と記載があり、注意書きの中に“2回目以降は自動的に発送”と書かれている場合、初回注文をもって定期購入契約が成立しているとみなされる可能性があります。
まず確認すべきこと:契約成立の有無
以下の情報をチェックして、実際に契約が成立しているのかを確認してください。
- 申込み完了メールが届いていないか
- 販売ページに記載されていた条件(特に定期購入の有無)
- 商品に同封された契約内容や返品方法の案内
メールや紙の納品書に「定期便」や「2回目以降○○円」などの記載がある場合、既に定期購入契約が進行中となっている可能性が高いです。
解約や返品はできるのか?
商品が届いてから8日以内であれば、クーリングオフ制度が適用される場合もあります。ただし、通信販売にはクーリングオフが適用されないことが多く、事業者ごとの返品・解約ポリシーに従う必要があります。
契約時の条件に「○回以上の継続必須」などの記載がある場合でも、特定商取引法に違反していれば契約解除が可能なこともあります。例えば、申し込み確認が不十分、表示内容が不明瞭などの場合です。
対応のステップ:具体的な行動ガイド
以下の手順に沿って対応しましょう。
- 販売元に連絡して「定期購入の解約」と「初回分の返品希望」を伝える
- 電話やメールなど、証拠が残る方法でやりとりする
- 相手が応じない場合は、消費生活センターに相談する
全国の消費生活センターは無料で相談に乗ってくれる公的機関です。トラブルに慣れているため、対応方法やアドバイスをもらえます。
今後のトラブルを防ぐために
定期購入に関するトラブルは、SNS広告やインフルエンサーの紹介を通じて広まりやすくなっています。そのため、広告を見る際は以下の点に注意してください。
- 販売ページの下部にある「利用規約」や「特定商取引法に基づく表示」を必ず確認する
- 「初回無料」や「数量限定」などのワードには特に注意を払う
- 口コミは外部の独立したレビューサイトでチェックする
まとめ:未承認の定期購入でも対応は可能
申し込み完了前に画面を閉じたにも関わらず商品が届いた場合でも、諦めずに冷静に対応すれば解約や返金の可能性はあります。契約の証拠や画面キャプチャがあればさらに有利です。
SNS広告に影響されて購入する前には、一度立ち止まり、販売元の信用性と契約内容をしっかり確認することが、自分の身を守ることにつながります。