インターネット利用中、特にアダルトサイトや無料コンテンツを閲覧している際に突然表示される高額請求画面や「会員登録完了」の文字。これらは多くの場合、いわゆる「ワンクリック詐欺」です。本記事では、ワンクリック詐欺の特徴と対応方法、そして万が一電話をしてしまった場合の注意点について詳しく解説します。
ワンクリック詐欺とは？仕組みと特徴
ワンクリック詐欺とは、ユーザーがサイト上のボタンを一度クリックしただけで、「契約が成立した」と偽り、高額な利用料を請求する悪質な手口です。実際には、法律的に有効な契約は成立していないことがほとんどです。
たとえば、「次へ」ボタンをクリックしただけで突然「登録完了」「請求金額●万円」などと表示されても、これは正式な契約ではなく、不当請求に該当します。
ワンクリック詐欺は無視しても大丈夫？
原則として、ワンクリック詐欺は無視が基本対応です。相手が本当に法的な手続きを取ることはほぼありません。請求画面が消えない場合でも、履歴のクリアやキャッシュ削除で対処できます。
万が一「裁判所」「法的措置」などといった言葉が出てきても、本物の裁判所からの書類でない限り無視で問題ありません。
電話してしまった場合の影響は？
一部の被害者は、表示された番号に不安から電話をかけてしまうことがあります。この場合、相手にあなたの電話番号が伝わりますが、これだけでは住所や氏名などの詳細な個人情報までは分かりません。
ただし、会話の中で名前や住所、メールアドレスなどを口頭で伝えてしまった場合、被害が拡大する可能性があります。個人情報を話してしまった場合は速やかに消費生活センターへ相談しましょう。
実際に被害を受けた人の体験談
たとえばAさんは、請求画面に慌てて電話をかけてしまいましたが、名前を伝えただけで支払いには応じませんでした。結果的に、それ以降一切の連絡はなく、実害もありませんでした。
一方でBさんは、住所とクレジットカード番号まで話してしまい、後日不正利用の被害を受けたという事例も。クレジット情報を伝えた場合は、すぐにカード会社へ連絡し停止を。
やるべきこととやってはいけないこと
- やるべきこと
- 画面キャプチャや記録の保存
- 不安な場合は消費生活センターに相談
- 個人情報を伝えてしまったら警察やカード会社に相談
- やってはいけないこと
- 相手に連絡を返す
- 指示されたURLやリンクをクリックする
- 支払いに応じる
法的に支払う義務はあるのか？
日本の民法では、契約は申込みと承諾が明確に行われなければ成立しません。ワンクリックでの自動契約表示では、これに当たりません。したがって、支払い義務は基本的に発生しないと考えてよいでしょう。
加えて、消費者契約法により、不実の表示に基づく契約は取り消すことも可能です。
まとめ｜落ち着いて無視＆記録。必要なら相談機関へ
ワンクリック詐欺は焦らせて金銭を奪おうとする悪質な詐欺です。慌てず、無視と記録保存が原則対応。電話してしまった場合も冷静に、個人情報の漏洩の有無を確認し、消費生活センターなど公的機関への相談を検討しましょう。
誰でも不安になるものですが、冷静な対応こそが最大の防御策です。