交通事故後の首と腰の神経損傷は1ヶ月で治る?治療期間と対応のリアル

交通事故で首や腰の神経を損傷した場合、回復にかかる時間は一概には言えません。事故の衝撃や身体の状態、医師の診断、適切な治療の有無など、さまざまな要因が回復に影響します。この記事では、交通事故による神経損傷の治療経過や注意点、損保会社とのやり取りのポイントについて解説します。

交通事故による神経損傷とは?

交通事故では、追突の衝撃によって頚椎や腰椎の周囲の神経が圧迫されるケースがあります。いわゆる「むち打ち症(頚椎捻挫)」や「腰椎捻挫」のほか、神経根症状(しびれや筋力低下)などが発症することもあります。

事故直後には軽症に思えても、数日〜数週間後に症状が悪化することもあり、神経系の損傷は見た目では判断できないことが特徴です。

神経損傷は1ヶ月で治るのか?

症状の軽重によりますが、神経が関係する損傷は1ヶ月で完治することは稀です。症状が長引く例として以下のようなケースがあります。

  • 起床時に首が動かない
  • 寝返りや起き上がりに激痛
  • 日常生活に杖が必要なレベルの腰の障害

これらの状態であれば、1ヶ月で治癒と判断するのは不適切であり、整形外科専門医やペインクリニックへの相談を推奨します。

医師の対応が冷たく感じるときの対処法

「まだ痛いのか?」という医師の言葉が嫌味に聞こえることもあるかもしれません。信頼できる医師に転院する選択肢もあります。以下のような対応を考えましょう。

  • 症状の詳細を日記などで記録する
  • 他の医療機関でセカンドオピニオンを取る
  • 必要であれば整形外科→神経内科へ紹介を求める

神経系の痛みやしびれは客観的な証明が難しいため、患者の主張が軽視されやすい傾向があります。

損保会社とのやり取りの注意点

損保会社から「しっかり治療してください」と言われる場合は、治療の必要性が認められている段階です。治療を継続することで、後遺障害等級の認定申請をする際にも有利になります。

以下の点に留意しましょう。

  • 治療の都度、診断書やレントゲン・MRI結果を保管
  • 毎月の診療内容を記録(投薬・リハビリ内容)
  • 症状固定の時期を見極め、後遺障害の申請に備える

実例紹介:ダンプに追突されて腰を負傷したAさん

40代のAさんは、ダンプに追突されて腰椎と頚椎の神経を痛めました。最初は湿布と鎮痛剤の処方だけでしたが、改善せず、3週間後にMRIを実施。「腰椎椎間板ヘルニア軽度」と診断され、リハビリ中心の治療に切り替え。

結果的に半年の通院後、後遺障害等級12級13号が認定され、慰謝料や逸失利益などが支払われたとのことです。

後遺障害申請のための準備

1ヶ月を経過しても症状が改善されない場合は、後遺障害等級の申請も視野に入れるべきです。以下のような証拠が重要になります。

  • 診断書や画像検査の結果
  • 痛みや不自由を訴える日常生活の記録
  • 医師の「症状固定」と判断された日

この認定があると、通院日数とは別に損害賠償額に大きく影響を与えます。

まとめ:痛みがある限り治療は継続すべき

追突事故による首や腰の神経損傷は、1ヶ月で完治しないことも多く、焦らず医師と相談しながら治療を続けることが大切です。

保険会社や医師の言葉に左右されすぎず、自分の体調に正直に向き合い、必要であればセカンドオピニオンを受けましょう。記録と証拠の蓄積が、将来の補償や後遺障害認定において非常に重要です。

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