ワンクリック詐欺の実態と対処法|高額請求されても支払う必要はあるのか?

インターネットを利用していて突然「会員登録が完了しました」や「◯万円の利用料金が発生しました」などと表示される、いわゆる“ワンクリック詐欺”。見覚えのない高額請求に不安を感じる方も多いですが、実際には多くの場合、法的義務はありません。この記事では、ワンクリック詐欺の仕組みと安全に対処する方法について解説します。

ワンクリック詐欺とは何か

ワンクリック詐欺とは、Webページ上のリンクや画像などを一度クリックしただけで、「契約が成立した」などと表示し、金銭を請求する悪質な詐欺手法です。

たとえば、アダルトサイトや無料ゲームを装い、クリック後に「有料会員登録が完了しました」などと表示されるパターンが一般的です。法的な手続きをとると脅したり、個人情報の入力を促したりしてきますが、基本的には無視で問題ありません

法的には契約が成立していない

日本の民法では、契約が成立するためには「申込み」と「承諾」が明示されている必要があります。クリック時に利用規約が表示されず、「◯◯をクリックしたら自動で契約完了」などとされている場合、ユーザーが契約内容を認識・承諾していないため、契約は無効です。

消費者庁も「請求に応じる必要はない」と明言しており、公式ページで注意喚起が行われています。

「利用規約に同意済み」と書かれていても大丈夫?

「クリックしたことで自動的に利用規約に同意した」と記載されていても、それだけでは法的な契約の成立とはなりません。利用者が明示的に同意した証拠がない限り、支払義務は生じません

特に「規約がページ下部や別ページに隠されていた」「クリック時に何の警告もなかった」場合、裁判でも認められない可能性が高いです。

実際に請求されたときの対処法

  • 絶対に相手に連絡しない(電話・メール・LINEなども含む)
  • 個人情報を入力しない(氏名・住所・電話番号など)
  • 画面をスクリーンショットで保存しておく
  • 不安な場合は消費生活センターへ相談

連絡を取ると、詐欺業者に「反応した相手」としてマークされ、執拗な請求が続く場合があります。

消費生活センターに相談する

国民生活センターや最寄りの消費生活センターでは、無料で専門家が対応してくれます。電話番号は「188」(いやや!)で、居住地のセンターに自動接続されます。

「サイトに利用規約があったけど見ていない」「架空請求かどうか判断できない」など、少しでも不安な場合は相談をおすすめします。

まとめ|冷静な対応が一番の対策

ワンクリック詐欺は、ユーザーの不安や焦りを狙った手口です。法的には契約が成立していないケースがほとんどであり、支払う必要は一切ありません。もし請求画面が表示された場合も、慌てず冷静に対処し、絶対に相手と接触せず、必要に応じて公的機関に相談しましょう。

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