狭い道を車で走行中、自転車や歩行者とすれ違えずトラブルになった経験はありませんか?今回は、「狭い一本道でのすれ違い」に関する交通ルールや、実際の対応の考え方について、ドライバー目線でわかりやすく解説します。
まず確認:道路交通法における基本ルール
道路交通法では、自動車は常に安全運転義務(第70条)を負っており、特に歩行者や自転車に対しては優先・保護の姿勢が求められます。
また、道路交通法第13条では「道路の中央または左側端に寄って通行すべき」とされており、通行の際に他者と支障がある場合は、状況に応じて譲る必要があります。
すれ違い困難な道ではどちらが譲るべき?
道路交通法そのものに「狭い道でどちらが譲るか」の明確な条文はありませんが、運転者同士の譲り合いと現場判断が重視されます。
ただし一般的には、すでに道に入っている側が優先されるケースが多く、特に車両がすでに狭い道に入り込んでいる状態なら、後から来た側が停止・待機するのが自然です。
つまり、自転車が広い方から狭い道に進入しようとしているなら、車がすでに狭い道を進んでいる以上、車両に通行の優先性があると考えるのが妥当です。
実例で見る:停車したのは正しかったのか
今回のケースでは、ワゴン車が狭い道を進行中、出口付近で自転車が進入してきたため、自転車が止まらずに接近するのを見て停車したという行動は、道路交通法第70条の安全運転義務に完全に則った対応といえます。
さらに、録画装置(ドライブレコーダー)により接触もなかったことを示せるため、事故扱いにはならず、法的な責任を問われる余地は極めて低いです。
「車が下がるべき」という主張は正当か?
一部では「車の方が機動性があるのだから下がるべき」とする意見もありますが、道路交通法上、明確に「車が下がらなければならない」という規定はありません。
ただし、状況によってはバックでの退避が安全かつ合理的と判断されることもあり、最終的には双方の判断と安全性が重要になります。
今回のように「お互いに退避が難しい」「相手が一方的に主張して譲らない」という状況では、冷静に停車・会話を録音・録画し、物理的接触を避けるのが最も合理的な対応です。
高齢の自転車利用者とトラブルになった場合の対応
今回のように相手が高齢者で、強い口調で主張してくる場合でも、挑発には乗らず、冷静に記録を取りつつその場で大きな対応は避けることが大切です。
「警察を呼ぶ」と言われた場合には、「どうぞ呼んでください」と落ち着いて対応し、ドライブレコーダーがあることを伝えることで、第三者にも客観的に判断してもらえます。
まとめ:今回の対応は法律上も適切だった
狭い道路で自転車とすれ違えない状況で車が停車した対応は、法律的にも安全面でも正しい判断です。
道路交通法は「相手に譲るべき」と明言するものではなく、現場の安全を最優先にした対応が尊重されます。今回のように、録画や冷静な対処を行っていれば、たとえ通報されても問題になる可能性は低いと言えます。