生活安全課と交通課の違いとは?パトカーの見分け方と取り締まり業務の実態

警察組織は多くの部署に分かれており、それぞれが異なる役割を担っています。中でも「生活安全課」と「交通課」は名称が似ているため、混同されやすい部署です。しかし、実際には担当する業務や取り締まりの範囲が大きく異なります。本記事では、それぞれの課の役割と、パトカーの種類や見分け方について解説します。

生活安全課の主な役割とは?

生活安全課は主に地域住民の生活に密接に関わる犯罪や問題に対応する部門です。具体的には、少年非行、防犯指導、ストーカー対策、風俗営業の取締りなどが挙げられます。これらの業務は交通違反の取り締まりとは直接関係がありません。

したがって、生活安全課の警察官がスピード違反や信号無視などを取り締まることは原則としてありません。ただし、現認した場合などには例外的に対応することもあり得ます。

交通課・交通機動隊の役割

スピード違反や飲酒運転、信号無視など、道路交通法に関する違反の取り締まりは交通課および交通機動隊の担当です。これらの部署は日々、違反車両の監視や事故対応にあたっています。

例えば、幹線道路や高速道路では交通機動隊がレーダーや白バイを使ってスピード違反を重点的に取り締まっています。街中では交通課の制服警官が信号無視や駐車違反の監視を行います。

パトカーの見分け方と所属の違い

パトカーには「白黒パトカー」「覆面パトカー」「捜査用車両」など複数の種類がありますが、それぞれに用途と所属が異なります。

  • 白黒パトカー:地域課または交通課に所属。交通違反や事故対応、巡回パトロールが主な任務です。
  • 覆面パトカー:主に交通機動隊または捜査課に所属。取り締まりや捜査活動に使用され、ナンバープレートやサイレンで判断が可能。
  • 生活安全課の車両:原則、パトライトは常備されていない業務用車両。一般には目立ちにくい。

パトカーの所属は車体の側面やナンバーである程度見分けられます。例えば、交通課の車両は「警察」などの表記があり、サイレンが常備されています。

実例:生活安全課が関与するケース

ある市内では、風俗営業所に関する違法営業の調査中に、生活安全課の警察官が車で監視を行っていました。しかし、その車両はパトカーではなく、警察仕様の業務車で一般車と見分けがつきにくいものでした。

別の例では、防犯キャンペーンの一環として生活安全課が地域で声掛け運動を行う際、白黒パトカーを借りて巡回することがありました。この場合も取り締まり目的ではなく、啓発活動が主です。

交通違反の取り締まりはどこに通報すべき?

違反行為を見かけた場合は、交通課または110番に通報することで、対応が行われます。生活安全課に通報しても、担当課へ引き継がれるだけで、直接の対応は期待できません。

なお、具体的な違反日時や場所、車両ナンバーなどを記録しておくと、より的確な対応がされやすくなります。

まとめ:生活安全課と交通課の業務を正しく理解しよう

生活安全課は地域の安全や防犯を担う部門であり、交通違反の取り締まりは基本的に行いません。スピード違反などの取り締まりは、交通課や交通機動隊が専門で対応します。

パトカーの見分け方や部署の役割を知っておくことで、交通トラブルや通報時にも冷静に対応できます。警察の役割を理解することは、自分の身を守るためにも重要です。

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