突然届いた高額請求のメールに驚き、焦って対応してしまった経験がある方は少なくありません。特にアダルトサイト関連での「退会メールを送った後に法的措置を取る」といった内容は、典型的な詐欺手口のひとつです。本記事では、こうした事例に冷静に対応するための正しい知識と対処法をお伝えします。
このような請求メールの正体とは?
「利用規約に基づく請求」「弁護士が出向く」「裁判を起こす」といった文言が並ぶ請求メールは、いわゆるワンクリック詐欺に該当する可能性が非常に高いです。特にメールでの請求や、裁判所を名乗る曖昧な内容は法的な根拠がありません。
実際の訴訟には正式な書面による通知や裁判所からの連絡が必要で、メールだけで法的手続きが始まることは絶対にありません。
焦って返信・支払いをしないことが第一
多くの被害者が、恐怖心から指示通りに連絡を取ったり、支払いに応じてしまいます。しかし、これこそが詐欺師の狙いです。
相手に返信をすることで、あなたのメールアドレスが「反応する相手」としてリスト化され、さらに詐欺のターゲットにされる危険もあります。
「端末情報から住所を特定」されるのか?
請求メールの中には「IPアドレスや端末情報から住所を特定した」と記載されていることがあります。しかし、これは技術的に困難であり、しかも合法的な手続きが必要です。一般のウェブサイトが個人の住所や電話番号を取得することはできません。
つまり、これらの主張は根拠のない脅しである可能性が極めて高いです。
実例:メールアドレス変更で被害を防いだケース
20代女性が誤ってアダルトサイトを開き、そのまま「退会手続き」のリンクから連絡してしまいました。翌日、高額請求のメールが届き、恐怖から誰にも相談できず数日悩んだそうです。
最終的にネットで調べ、詐欺だと判明。メールアドレスを変更し、それ以降は一切連絡が来なくなりました。このように、連絡を絶ち、放置するのが最善の対応です。
今後同じような被害を避けるための対策
-
① 不審なサイトには個人情報を入力しない
-
② 「退会」や「キャンセル」ボタンに安易に反応しない
-
③ 届いたメールは削除し、返信しない
-
④ 不安な場合は消費者センター(188)に相談
まとめ:脅しのメールには「無視」と「記録保存」で対応を
アダルトサイト絡みの高額請求は、典型的な詐欺の手口です。メールやメッセージだけで本当に法的措置が取られることはありません。
連絡せず、支払わず、記録だけ保存しておきましょう。不安な場合は専門機関や消費生活センターに相談し、冷静に対応することが最も重要です。