オンラインゲームのアカウント売買(RMT:リアルマネートレード)は、一部のマーケットでは日常的に行われていますが、法律的・規約的には多くのリスクを伴います。売却したアカウントに再度アクセスした場合、思わぬトラブルや法的問題に発展する可能性もあります。本記事では、RMT後にアカウントに再ログインしてしまったケースについて、法的な観点や対処法を詳しく解説します。
RMTとは何か?合法性をあらためて確認
RMTとは、ゲームアカウントやゲーム内アイテムを現金などの対価で売買する行為です。これ自体が法律で明確に禁止されているわけではありませんが、ほとんどのゲーム運営会社が利用規約で禁止しており、アカウント停止などの制裁対象です。
また、利用規約に違反した状態で利益を得た場合、不正競争防止法や電子計算機使用詐欺に該当する可能性もあるため注意が必要です。
売却後のアカウントに再ログインするリスク
アカウントを売却した後に再度ログインすることは、「不正アクセス禁止法」に抵触する可能性があります。これは、第三者の管理下にあるアカウントへ無断でアクセスしたと見なされる場合があるからです。
特に、購入者がそのアカウントを利用中である場合や、パスワードを変更していない場合など、権利の譲渡後にアクセスを行ったことが明確であれば、トラブルの火種になります。
警察に捕まる可能性はあるのか
一般的に、1度きりの再ログインやパスワード変更では、即座に逮捕されるという可能性は高くありません。ただし、相手方が被害届を提出した場合や、悪質と判断される行為(たとえばデータ削除など)を行った場合は、不正アクセス禁止法違反での立件の可能性が否定できません。
実際に、過去には売却済みのアカウントにアクセスし、ゲーム内の財産を改ざん・削除した行為が立件された例もあります。
今すぐ取るべき対応策
再度ログインしてしまった場合、以下の対処を早急に行うことが重要です。
- すぐにログアウトし、二度とアクセスしない
- 売却先の購入者や運営会社に経緯を説明し、謝罪の連絡を取る
- ゲーム運営会社に正直に申告することで、事情を把握してもらう
また、状況が悪化しそうな場合は、弁護士に相談することで、将来的なリスク回避や交渉の助言が得られます。
売却後のアカウント利用を防ぐ方法
アカウントを売却した場合は、ログイン情報やメールアドレスなども完全に移管し、自分自身がアクセスできない状態にしておくことが推奨されます。
加えて、再使用やログインの誘惑にかられないよう、該当ゲームのアンインストールや、マーケットサイトの退会処理も有効です。
まとめ:知らずにトラブルを招かないために
RMTでアカウントを売却したあと、うっかり再度アクセスしてしまった場合、不正アクセス禁止法違反として法的な問題につながるおそれがあります。売却時点でそのアカウントの所有権は放棄したと見なされるため、再アクセスは慎重に避けるべきです。
トラブルを防ぐには、売却後の管理を徹底し、どうしても不安がある場合は専門家に早めに相談することをおすすめします。