追突事故後の車修理は必須?修理せずに保険金を受け取る『経済的全損』という選択肢とは

交通事故に遭い、車に傷がついても走行に支障がなければ「修理しない」という選択肢も考えたくなるものです。特に追突事故で過失がゼロの場合、相手の保険でカバーされることが多いため、その保険金を有効に活用したいというのが本音ではないでしょうか。この記事では「修理せずに保険金を受け取ることは可能なのか?」という疑問について詳しく解説します。

過失割合が0:10の場合、保険金の受け取りはどうなる?

相手の過失が100%の追突事故では、被害者は自身の保険を使わず、相手の自賠責保険または任意保険から補償を受けるのが一般的です。修理費の見積りに基づき、相手保険会社から全額支払われます。

ただし、修理を実際に行わなくても保険金を受け取る「修理費相当額の支払い(いわゆる現金受取)」が可能なケースもあります。

修理しない場合でも保険金はもらえる?

保険会社との交渉次第で、修理しなくても修理費相当額を受け取ることが可能です。これを「経済的全損」とも呼び、走行に問題がなく、かつ見た目の損傷を気にしなければ、保険金を将来の買い替え資金に充てることもできます。

実際に「修理はせず、査定額相当を受け取りたい」と伝えると、多くの保険会社では見積書や車両の写真を基に査定し、金額を提示してくれます。

注意点:保険金を受け取る前に知っておくべきこと

修理費相当額を受け取る場合には以下の点に注意しましょう。

  • 実際の修理代ではなく「減価償却された評価額」で支払われる可能性がある
  • 車両価値が低い(年式が古い)場合、想定より少額になることも
  • 保険会社によって方針が異なる(ソニー損保は比較的柔軟とされる)

たとえば11年落ちの軽自動車では、修理見積が20万円でも、査定額が低いため支払いが10万円以下になる可能性もあります。

ソニー損保などの対応実例

実際にソニー損保で追突事故に遭った事例では、「修理はしない」という被害者の意思を尊重し、写真と見積書を元に支払いが行われたケースがあります。ただし、必ずしも全件がそうとは限らず、事故状況や被害程度、修理見積内容によって判断されます。

交渉時には、「修理しないが支払いを希望する」という明確な意思表示をし、メールで記録を残すことが重要です。

将来の売却時にはどう影響する?

修理を行わなかった場合、事故歴・損傷歴があることを次の購入者に伝える義務があります。査定額が下がることを見越して、車を長く使う予定でない場合には注意が必要です。

将来的に下取りや売却を考えているなら、事前に「修理済み車と未修理車の査定差」を把握しておくと安心です。

まとめ:修理するかどうかは柔軟に選択できる

追突事故による被害で過失がゼロの場合、修理せずに保険金を受け取るという選択肢も現実的です。保険会社としっかりコミュニケーションを取り、修理見積書や写真などの資料を揃えておくことで、スムーズなやり取りが可能になります。

将来のライフプランや車の使い方に合わせて、「修理」か「現金受取」かを判断しましょう。困ったときは、弁護士や保険相談窓口などの専門家に相談するのも一つの手です。

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