交通事故や危険運転に遭遇した際、ドライブレコーダー(ドラレコ)の映像は極めて重要な証拠となります。しかし、いざというときに録画が残っていないという事態に直面する方も少なくありません。この記事では、ドラレコ映像が保存されない理由や本体に残っている可能性、そして事故後の正しい対応方法について詳しく解説します。
なぜドラレコに映像が保存されていないのか?
ドラレコに映像が記録されていない場合、まず以下の原因が考えられます。
- SDカードの容量不足やフォーマット未実施
- 衝撃感知後の自動保存機能がオフになっている
- 電源が事故時に遮断された
- SDカードの故障や抜き差しのタイミング
特に事故直後に慌ててSDカードを抜いた場合、保存が完了する前であれば録画データが破損している可能性もあります。
ドラレコ本体にデータが残っている可能性は?
多くのドラレコはSDカードに直接データを書き込む設計ですが、一部の機種には本体に一時保存するバッファ機能が備わっている場合もあります。ただし、それは録画がSDカードに完全保存されるまでの短時間であり、事故後に電源を切ったりカードを抜くと消失するリスクがあります。
もし本体内に内蔵メモリがあるタイプであれば、メーカーや販売店に確認の上、専門の解析依頼をすることも一つの手段です。
事故後にやるべき初動対応
ドラレコの録画が残っているかどうかに関わらず、事故直後の対応が重要です。
- 相手の車両情報(ナンバー・車種・色)を可能な限りメモする
- 付近の防犯カメラや店舗カメラの有無を確認する
- 通報時、警察に「ドラレコが録画されていない可能性がある」と伝える
- 自分のスマホでも現場写真を撮影しておく
これにより、ドラレコの映像がない場合でも他の証拠と組み合わせて追跡できる可能性が高まります。
映像が復元できる可能性と対応先
削除された映像や破損データが復元できるケースもあります。以下の対応を検討してください。
- SDカードを抜いたまま保管し、絶対に上書きや初期化をしない
- データ復旧専門業者に相談(費用は数千円〜数万円)
- ドラレコメーカーに問い合わせ、復旧可能性を確認
例えば、「ケンウッド」や「コムテック」などの大手メーカーはサポート体制も充実しており、個別対応が可能です。
相手を特定するための他の手段
警察に提供できる証拠はドラレコだけではありません。
- 目撃者の証言
- 現場近くの防犯カメラ映像の提供依頼
- 事故直後の記憶をもとに書き起こしたメモ
自治体や警察が管理する街頭カメラがある場合、時間と場所が明確なら確認してもらえる可能性もあります。
まとめ:諦めず証拠収集を続けよう
ドラレコに映像が残っていない場合でも、事故の状況や相手の情報をもとに、他の証拠を活用して追跡できる可能性は十分にあります。事故直後の対応が今後の展開を大きく左右します。
また、今後に備えてドラレコの設定を確認し、「衝撃検知録画」「上書き防止」「音声記録」などの機能を有効化し、定期的なSDカードのチェックも忘れずに行いましょう。