刑事裁判において実刑判決が確定した場合、その後の流れとして重要になるのが「いつ出頭することになるのか」という点です。控訴審でも実刑となり、上告を行わなければ、確定判決に基づいて収監の手続きが進みます。本記事では、刑の確定後から出頭通知が届くまでの一般的なスケジュールや実例を踏まえて詳しく解説します。
刑の確定とは?控訴審終了後の2週間がポイント
刑事訴訟における「刑の確定」とは、判決に対して上訴(控訴・上告)がなされず、確定する状態を指します。控訴審で実刑判決を受け、さらに上告をしない場合、判決言渡しから14日後に刑が確定します。
この2週間の期間は「上告期間」と呼ばれ、法律上、被告人が上告を行うかどうかを決定するための猶予期間です。この間に何も手続きがされなければ、自動的に判決が確定します。
出頭通知のタイミング:通常は確定から1〜2週間以内
刑が確定すると、検察庁(主に地検の刑事部門)が記録を確認し、出頭通知の発送手続きに入ります。通常は刑の確定から約1〜2週間以内に出頭通知が送付されます。
ただし、事務処理の混雑や休日を挟んだ場合、若干遅れることもあります。速いケースでは刑の確定から数日以内に通知が届くこともあり、通知を待たずに出頭することも可能です。
出頭日はいつ頃になる?通知から約7日後が一般的
出頭通知には、出頭日時と出頭場所(主に地方検察庁)が記載されています。通知が届いてから7日前後を目安に出頭日が指定されることが多いです。
つまり、刑の確定から出頭日までの期間は、概ね2〜3週間前後となるのが一般的です。自宅で身柄を拘束されていない「在宅起訴・在宅判決」の場合は、この期間が収監までの準備期間にもなります。
通知を受け取った後にすべき準備とは?
出頭通知が届いたら、まず指定された日時と場所を確認し、時間に遅れないよう計画を立てましょう。必要に応じて下記の準備をしておくと安心です。
- 家族や職場への連絡
- 銀行・保険・公共料金の手続き
- 身の回りの整理や必要書類の準備
また、収監先で必要になるもの(眼鏡、薬、連絡先メモなど)も出頭時に持参できる場合があるので、検察庁に事前確認するのがおすすめです。
自発的出頭は有利になる?
出頭通知を待たずに自発的に検察庁へ出頭することも可能です。この場合、逃亡の意志がないことを明確に示す姿勢として評価され、今後の処遇(刑務所内での分類など)においても一定のプラスとなることがあります。
ただし、出頭を希望する場合は、事前に該当する検察庁に連絡し、日程を調整するのが基本です。
まとめ:出頭通知は確定後1〜2週間で届くのが一般的
控訴審での実刑判決が確定した場合、出頭通知は確定日からおおむね1〜2週間後に届きます。通知に記載された出頭日時は通知発送から7日前後が通例です。心構えと準備を整えておけば、混乱せずに次のステップへと進めます。
不安な場合は弁護士へ相談するのも有効な手段です。確定後の対応を冷静に進めるための知識を備えておきましょう。