建物の出入口や施設内の掲示板に「現在地はこちら」と地図を貼って案内することは、非常に便利な情報提供手段の一つです。しかし、Googleマップの航空写真をスクリーンショットして掲示することは著作権上どうなのか？という点には注意が必要です。この記事では、Googleマップの利用規約をもとに、スクショ画像の掲示についてわかりやすく解説します。
Googleマップの地図画像は著作物
Googleマップに表示される航空写真や地図データは、Googleやそのデータ提供会社が著作権を有する著作物です。スクリーンショットをそのまま利用する行為も著作権法の「複製」にあたります。
そのため、たとえ掲示板に貼り出すだけであっても、利用にあたってはGoogleの利用許諾範囲内で行う必要があります。
商用利用かどうかにかかわらず制限がある
Googleマップの利用規約では、無料で利用する場合でも「印刷物や掲示物などへの地図画像の掲載」は、利用規約で特定の条件下でのみ認められています。
たとえば「表示される著作権表記やGoogleロゴを削除しないこと」や「改変しないこと」などが条件として記載されています。
掲示に適した正式な使用方法とは？
地図を印刷して掲示したい場合、Googleマップでは正式に許可された方法として次の2つがあります。
- 「地図を印刷」機能を使用する：GoogleマップのUIから印刷機能を使うことで、著作権表記入りの画像が出力されます。
- GoogleマップAPIの使用：開発者向けの方法ですが、商業施設ではAPIを利用して独自デザインの地図を出力することも可能です。
このような方法であれば、Googleの定める条件を守りながら合法的に掲示できます。
掲示目的のスクショ貼付は「グレーゾーン」
一見、非営利目的での掲示板使用であれば「大丈夫そう」と感じるかもしれませんが、Googleの規約上は、明示的に許可された用途でなければNGとされています。
特に、スクショ画像の一部を加工したり、Googleロゴやコピーライト表示をトリミングしてしまうと、明確な著作権侵害になる可能性があります。
代替案：オープンソースの地図サービスを活用
掲示物やチラシに地図を掲載したい場合は、OpenStreetMapのような著作権制限が比較的緩いサービスの利用もおすすめです。
OpenStreetMapは誰でも無料で利用でき、クレジット表記を行えば商用利用や印刷物への掲載も可能です。施設案内などに最適な代替手段となります。
まとめ
Googleマップの航空写真をスクショして掲示板に貼ることは、非営利であっても規約違反や著作権侵害となる可能性があります。利用したい場合は、印刷機能を活用するか、オープンライセンスの地図を検討するのが安全です。
手軽さよりも法的なリスクを考慮し、適切な地図利用を心がけましょう。