車を駐車中に誰かに擦られ、傷を残された場合、特に加害者とその場で話ができなかったときは冷静な対応が求められます。今回は、そうしたトラブルに直面した際にどのような行動をとるべきか、実例をもとに具体的な手順と注意点をまとめました。
まず現場で確認すべきこと
当て逃げや軽微な接触でも、まずは現場の確認を行いましょう。傷の位置や程度を写真に収め、可能であれば当てた人物や車両の情報をメモします。目撃者や防犯カメラの有無も重要です。
今回のケースのように、「当てた瞬間を見ていたが、その場では声をかけなかった」という状況であっても、後から状況証拠を集めれば補償の請求は可能です。
営業所や施設を通じた加害者の特定
商業施設や営業所の敷地内で発生した場合、管理者が加害者の連絡先を把握している可能性があります。個人情報保護の観点から、直接教えてもらうことは難しいですが、施設側からの連絡依頼や折り返し対応はしてもらえます。
営業所から電話をかけてもらっても出ない場合、施設を通じて再度の連絡や書面通知を依頼するのも手です。
警察への届出は必要か？
民間の敷地内であっても、物損事故として警察への届出は可能です。報告することで「事故証明書」が発行され、任意保険を利用する場合にも必要になります。
加害者が応じない場合、警察の介入により話が前進することもあります。今後トラブルを避けるためにも、一定の証拠保全として報告はしておいた方がよいでしょう。
加害者との話し合いと修理費用の請求
加害者が確認できた場合は、できるだけ穏便かつ記録を残す形で話し合いを進めることが大切です。連絡が取れたら、修理の見積書を取り寄せ、費用負担についての合意を取ります。
話がこじれるリスクを避けるため、LINEやメールなど証拠が残る連絡手段を利用しましょう。可能であれば示談書の作成も検討してください。
任意保険を使うかどうかの判断
自身の任意保険に「車両保険」が付いている場合、保険を使って修理する選択肢もあります。ただし、免責金額や等級のダウンに注意が必要です。
加害者が誠意を持って対応してくれない、または所在が不明な場合には保険の利用もやむを得ません。
まとめ：焦らず証拠を押さえ、段階的に対応を
駐車中の接触被害に遭った際は、現場記録・施設への確認・警察への届出・加害者との交渉というステップを踏んで冷静に対応することが重要です。
特に被害が明らかで、相手が特定できている状況であれば、泣き寝入りせず、法的手続きを含めた選択肢を検討しましょう。大切な車を守るためにも、適切な対処を心がけてください。