ネット通販で安く見える商品に惹かれ、うっかり詐欺サイトを利用してしまったという経験を持つ人は少なくありません。特に、日本語がおかしいメールやLINE連絡を強要してくる場合は注意が必要です。本記事では、こうしたネット通販詐欺に遭った後に何をすべきか、どこまで対応すれば良いかを、具体的なケースを交えてわかりやすく解説します。
ネット通販詐欺とは?よくある手口を知っておこう
ネット通販詐欺とは、商品を発送する意思がないにも関わらず、偽の通販サイトを通じて代金を騙し取る行為です。最近では、見た目は本物そっくりのECサイトを装い、実在する会社の住所やロゴを無断使用するケースも増えています。
典型的な手口としては、以下のような特徴が見られます。
- 極端に安い価格設定
- 決済方法がカード決済や銀行振込に限定されている
- 問い合わせ先がLINEのみ、または日本語が不自然なメール
- 実在しない住所や架空の会社名を記載
詐欺だと気づいた後にやるべきこと
詐欺に気づいたら、できるだけ早く次の対応を取りましょう。
- カード会社に連絡:不正利用が疑われる場合は、速やかにカード会社に連絡し、決済の停止や返金処理の相談を行います。
- カードの再発行:情報流出の可能性があるため、カードは念のため解約し、再発行することをおすすめします。
- 消費生活センターや警察に相談:泣き寝入りせず、証拠をそろえて相談することで、今後の被害防止にもつながります。
例:実際に米の詐欺サイトを利用してしまい、日本語が不自然なメールやLINE連絡を要求された人がいました。すぐにカード会社へ連絡し、カードを停止したことで、それ以上の被害は免れました。
不審なメールやLINEは無視してよい?
詐欺サイトから届くメールは、心理的に不安を煽って返信させようとする内容が多いです。例えば、「在庫切れなので代替品を送ります」「返金したいのでLINEで連絡ください」などと書かれている場合は特に注意が必要です。
このような連絡に反応すると、さらに情報を抜き取られたり、二次被害に発展する恐れがあります。一切返信せず、無視するのが基本方針です。
また、詐欺メールのリンク先をクリックしただけでマルウェアに感染するリスクもあるため、リンクのクリックも避けてください。
お金は戻ってくるのか?返金の可能性
カード払いであれば、不正利用としてカード会社に申し立てをすることで、チャージバック(返金処理)が受けられる場合もあります。特に、すぐに気づいてカード会社に連絡した場合は返金の可能性が高くなります。
ただし、既に「発送済み」と表示されたり、利用者側が「合意した取引」と誤認されると、返金が難しくなることもあります。
現金払い・銀行振込だった場合は、返金の可能性はかなり低くなります。この場合は、警察への被害届の提出が必要です。
今後同じ被害に遭わないためにできること
ネット通販を安全に利用するためには、以下の点に注意することが大切です。
- サイトの運営会社名・住所・電話番号を確認
- 日本語表現に不自然さがないか注意
- 他サイトと比べて価格が極端に安くないか
- SSL(URLがhttps)に対応しているか
- 「特定商取引法に基づく表記」があるか
さらに、購入前にはサイト名で検索して「詐欺」「評判」などのキーワードと併せて確認することも効果的です。
まとめ:被害に遭ったら冷静に対応し、今後の備えを
ネット詐欺に遭ってしまったとしても、すぐに対応すれば被害を最小限に抑えることができます。詐欺サイトからのメールやLINEには返信しない、カード会社に連絡して決済停止・再発行を行う、消費生活センター等に相談するといった行動が重要です。
詐欺被害は誰にでも起こり得るものです。冷静に対応し、同じことを繰り返さないための知識と意識を持ちましょう。