高速道路や幹線道路の三車線道路などでは、車線をまたいで走行中にサイドミラーが接触する事故が起こることがあります。特にお互いの意図がすれ違ったまま発生する場合は、状況の把握も難しく、事故処理をどう進めればよいか悩むケースが少なくありません。本記事では、並走中にミラーがぶつかった際の適切な対応と、後からトラブルを避けるためのポイントを詳しく解説します。
走行中のサイドミラー接触は「接触事故」に該当する
道路上での車同士のミラー接触は、たとえ小さなものであっても法的には「物損事故」と見なされます。お互いのスピードが落ちず、怪我がなかった場合でも、事故処理の対象となる可能性があります。
たとえば、片方のミラーが畳まれてしまう、割れる、塗装が傷つくといった実害があれば、損害賠償の対象となり得ます。
事故直後にそのまま走り去った場合のリスク
接触があったことに気づかなかった場合を除き、その場で停車して相手と連絡先を交換しなかったことは、「事故不申告」として扱われる可能性もあります。道路交通法第72条では、交通事故を起こした運転者に警察への報告義務が課されています。
特に、相手がナンバーを控えていた場合、後日警察から連絡が来ることもあります。一般的には事故から2日〜1週間程度で通知や連絡があるケースが多いとされています。
警察から連絡が来た場合の対応
仮に警察から事情聴取などの連絡が来た場合は、落ち着いて状況を説明しましょう。「当時、何が起きたのか分からなかった」「その後、ミラーの異変に気づいた」という誠意ある説明が重要です。
保険会社への連絡も忘れずに。接触の有無にかかわらず報告しておけば、トラブルが生じた際に迅速な対応ができます。
ミラー接触事故の過失割合の一例
以下は一般的な過失割合の例です(あくまで目安です)。
状況 | 左車線車 | 右車線車 |
---|---|---|
並走中の接触 | 50% | 50% |
片方が車線変更中 | 30% | 70% |
片方が急な進路変更 | 10% | 90% |
※過失割合は状況や証言、ドラレコ映像などによって大きく変わります。
後悔を最小限にするためのアドバイス
たとえその場で停まれなかったとしても、後から警察に自主的に相談することも可能です。「あのときミラーがぶつかったかもしれない」と感じた時点で、最寄りの交番へ行くことで、誠実な姿勢を見せることができます。
また、今後のためにもドラレコの導入を検討することで、証拠が残りやすくなり、不利な立場に立たされるリスクが軽減されます。
まとめ:軽微な接触でも「事故」として意識を持つことが大切
・サイドミラーの接触は「軽微な物損事故」に分類される可能性がある。
・その場で停車し、連絡先交換と警察への通報が基本対応。
・後日警察から連絡が来ることもあり得るが、誠実に説明すれば大きな問題にならないケースが多い。
・今後のためにドラレコや事故対応の知識を備えておくことが重要。
不安を感じたら、保険会社や最寄りの警察署に早めに相談しましょう。