職場での盗撮はプライバシーを著しく侵害する重大な問題です。近年ではカメラの小型化が進み、被害の発見も遅れる傾向があります。この記事では、犯人が特定できない場合の対処法や、被害者がとるべき行動について詳しく解説します。
職場で盗撮が疑われるケースとは
トイレや更衣室など私的空間における不審な物の発見、またはスマートフォンの不審な使い方が発端となることが多いです。小型カメラや盗撮アプリは一般人でも簡単に入手できるため、企業にとっても深刻なリスクです。
特に職場内での盗撮は、企業の管理責任やコンプライアンスにも関わるため、迅速な対応が求められます。
犯人が特定できない場合の初動対応
まずは盗撮の証拠を保全することが最優先です。機器が発見された場合は触らずに写真を撮るなどし、上司や総務部門、そして必要に応じて警察に通報しましょう。
次に、職場内での聞き取りや防犯カメラ映像の確認を企業側に依頼します。犯人が分からないからといって放置すると、同様の被害が再発する可能性があります。
犯人が嘘をついている・否認している場合の対応
犯人が特定されていても否認している場合、物的証拠がカギとなります。証拠の保全と記録の一貫性が重要です。第三者による調査（社外のコンプライアンス窓口や弁護士）も有効です。
この段階で社内処分にとどめるか、刑事事件として警察に引き継ぐかは、企業の方針や被害の重大さによって異なります。
法的対応の選択肢
盗撮は刑法175条の「わいせつ物頒布等の罪」や軽犯罪法違反に該当する可能性があります。犯人が不明であっても、被害届の提出は可能です。
また、加害者が特定できた場合は、民事訴訟による損害賠償請求も視野に入ります。弁護士ドットコムの盗撮に関する解説なども参考になります。
企業がとるべき再発防止策
被害が起きた職場では、従業員への教育、監視体制の強化、そして通報制度の整備が重要です。盗撮に対する「ゼロ・トレランス（容赦しない）」方針を明文化しておくと、従業員の安心感にもつながります。
防犯カメラの設置だけでなく、更衣室やトイレの利用ルールの見直し、定期的な盗撮機器検査なども効果的です。
まとめ：泣き寝入りしないためにできること
職場での盗撮は許されるべきではなく、被害者が声を上げることで再発を防げます。たとえ犯人が特定できない場合でも、適切な対応をとることで、法的保護を受ける道は残されています。
不安な場合は、法テラスなど公的な法律相談機関の利用を検討してみてください。