海外通販サイト「TEMU」は手頃な価格と豊富な商品で人気を集めていますが、電子機器の購入には注意が必要です。特にBluetoothヘッドホンやイヤホンなど、日本国内で無線通信を行う製品には「技適マーク(技術基準適合証明)」が必要とされており、これを満たしていない場合、日本国内での使用が電波法違反となる可能性があります。今回はTEMUでヘッドホンを購入する際の注意点をまとめました。
技適マークとは?なぜ必要なのか
技適マークとは、日本の総務省が定めた無線機器の技術基準を満たしていることを示す証明です。BluetoothやWi-Fiなどの無線通信機能を持つデバイスに必要で、技適マークがない製品を使用することは違法とされ、罰則の対象になることもあります。
例えば、技適未取得の中国製イヤホンを日本で使用し、周波数の干渉が起こった場合、総務省の指導や摘発対象になることもあるのです。
TEMUの商品に技適マークはついている?
現時点では、TEMUで販売されている商品は主に中国・アジア圏のサプライヤーが出品しており、日本国内向けの技適認証が表示されていないケースが多く見られます。特に商品ページに「技適マーク取得済み」「日本国内使用可」と記載されていない場合は注意が必要です。
一部の有名ブランドや日本向け正規販売ルートを持つ出品者が販売する製品には技適が付いている可能性がありますが、その確認はユーザー自身でしっかり行う必要があります。
購入前に確認すべきポイント
- 商品説明に「技適マークあり」の記載があるか
- ブランド名や型番で技適情報を検索できるか
- 出品者が日本向けに販売している証拠(日本語マニュアル・PSE表記など)
特に「Bluetooth 5.0対応」「海外限定品」「ノーブランド」と記載された製品は要注意です。購入前に型番などで総務省の技術基準適合証明データベースを検索すると安心です。
違反した場合のリスクと影響
技適マークのない無線機器を日本で使用した場合、電波法違反に問われる可能性があります。個人レベルでの処罰は稀ですが、悪質と判断されれば罰金や行政処分の対象になる可能性もあります。
また、空港などでの持ち込み検査や、職場・学校などの無線環境下での使用がトラブルに発展するリスクもあるため、安全性と合法性を重視することが求められます。
どうしても欲しい製品がある場合の対策
技適マークが付いていないがデザインや機能で惹かれる製品がある場合、以下の方法を検討するのもひとつの選択肢です。
- 同型の「日本正規代理店品」を楽天やAmazonで探す
- 「技適取得済み」と明示された正規ルートで購入する
- 旅行用・海外利用用として限定的に使用し、国内では使用しない
違法リスクを回避するためには、信頼できる販売元からの購入が何より大切です。
まとめ:TEMUでヘッドホンを買う前に「技適」を必ずチェック
TEMUでの買い物はお得ですが、電子機器については「安さ」より「安全性と合法性」を優先しましょう。技適マークの確認を怠ると、思わぬトラブルや違法行為につながる可能性があります。
購入前には商品の説明・型番・出品者の信頼性をしっかり調べ、安心して使える製品選びを心がけましょう。