X(旧Twitter)などのSNSでは、イラスト投稿をきっかけに外国人から有料コミッションの依頼が届くことがあります。しかし、時折それらは詐欺の可能性があり、慎重な対応が求められます。本記事では、典型的な詐欺パターンとその見分け方、そして安全にやりとりするためのポイントをまとめます。
不審な依頼の特徴:なぜ怪しいのか?
まず、次のような特徴を持つ依頼には注意が必要です。
- 異常に高額な報酬提示(例:$2000)
- 支払い方法がPayPalではなく、銀行振込やPayPayを指定してくる
- 商用利用の詳細や納品形式の具体性がない
- アカウント情報が新しく、フォロワーや投稿がほとんどない
- 流暢な日本語ではなく、翻訳機のような文章
たとえば「学生と科学者のイラストで2000ドル出す」と言われても、その使用用途や契約内容が不明であれば不自然です。
なぜPayPalを使わない依頼は要注意なのか
PayPalはアーティスト向けに安全性が高く、取引の証拠が残ります。一方、銀行振込やPayPayは送金後の返金が困難で、詐欺師がよく使う手段です。
過去の報告では、「PayPayに先に振り込ませ、理由をつけて返金させる」などのパターンが確認されています。また、身元が不明なまま口座情報を提供することは、個人情報の漏洩リスクもあります。
本当に依頼を受けるべきか見極めるポイント
- まずは相手のSNSやメールの信頼性を調べる(フォロワー数、投稿内容、利用年数)
- 過去に依頼した作品例を尋ねてみる
- 契約書を求めた時の反応を見る(回避するなら怪しい)
- 支払い方法としてPayPalの使用をお願いする
これらに誠実に対応しない場合は、関わらないことが最善です。
実際の詐欺被害事例
実際にSNSで「2000ドルの報酬」を持ちかけられたイラストレーターが、口座情報を伝えたところ、偽の入金通知を送られた上に返金を求められるなどの被害報告があります。
また、相手が用意したリンクからウイルスに感染した例もあるため、不用意にリンクを開かないことも大切です。
もし怪しい依頼が届いたら
以下のような対応を取りましょう。
- 冷静にスクリーンショットを保存し、Xのサポートへ通報
- 個人情報は絶対に送らない
- 返信せずブロックする
- 第三者に相談する(知人・ネット掲示板など)
すでに情報を送ってしまった場合は、警察のサイバー犯罪対策窓口や総務省の消費者情報サイトへの相談を検討してください。
まとめ:高額報酬の甘い話には冷静な対応を
「外国人からの高額コミッション依頼」は、一見魅力的に見えるかもしれませんが、詐欺である可能性が高いケースが多く報告されています。
報酬額や支払い方法、やり取りの透明性に疑問がある場合は、まずは信用できるかどうかを徹底的に確認しましょう。不審だと感じたら関わらないことが一番の防御策です。