キャッシュバックで銀行口座情報を伝える前に知っておくべきリスクと注意点

「購入後レビューでキャッシュバック」という手法は、ECサイトを中心に増えているプロモーションの一種です。しかし、相手が正規の販売元であるかどうかが不明なまま銀行口座情報を提供するのは、個人情報漏洩や詐欺被害のリスクを伴います。本記事では、銀行情報を伝える前に知っておくべきリスクや対策について解説します。

キャッシュバックを装った詐欺が増加中

最近では「レビューを書いたら現金還元」という形で近づき、最終的に銀行情報を得ようとする詐欺が多発しています。日本語が不自然なメッセージや、個人のLINEアカウントとのやりとりには特に注意が必要です。

たとえば「●●Payで受け取り可」などと誘導され、個人情報や認証コードを盗まれる事例もあります。仮に口座番号だけで直接お金を引き出すことはできなくても、情報を元に他の詐欺行為へと利用されることがあります。

銀行口座情報を伝えると何が起こるか

銀行口座番号、名義、支店名程度では直接資金を引き出される可能性は低いですが、次のような被害のリスクがあります。

  • 他人名義での不正口座開設やマネーロンダリングに使用
  • 詐欺グループによる個人情報収集
  • 口座名義と個人情報を照合し、なりすまし詐欺に利用

一度渡した情報は取り戻せません。口座情報が名簿化され、他の詐欺グループに売買されることも考えられます。

正規の企業かどうかを見極めるポイント

  • 企業名・会社概要が公式サイトに明記されているか
  • 公式メールアドレス(フリーメールでない)から連絡が来ているか
  • LINE IDやチャットのアカウントが法人名義になっているか
  • 特定商取引法に基づく表記があるか

たとえば「株式会社○○」と名乗っているのに検索しても登記情報が出てこない場合、偽名の可能性があります。レビュー誘導型キャッシュバックのほとんどは規約違反となるため、Amazonなどではアカウント停止の対象にもなります。

実際の被害事例と警察・金融庁の対応

過去には、レビューキャッシュバックを装ってLINEで連絡し、銀行情報を抜き取った後、送金を装いながら別の詐欺に巻き込んだケースが複数報告されています。

また、警察庁のサイバー犯罪対策金融庁の金融トラブル相談窓口も、被害が広がる前に相談できる体制を整えています。早期相談が被害拡大の抑止につながります。

安全なキャッシュバックを受け取る方法

どうしても受け取りたい場合は、次のような手段を検討してください。

  • 銀行振込ではなく、Amazonギフト券やPayPay送金など匿名性のある手段に限定
  • 振込専用口座(サブ口座)を用意し、普段使いと分ける
  • LINEや個人SNSではなく、公式の問い合わせフォームを通じてやり取り

「口座番号くらい大丈夫」という油断が大きな被害につながることもあるため、細心の注意を払いましょう。

まとめ:不安を感じたらまずは立ち止まる

日本語が不自然、LINEだけでのやり取り、公式情報が見つからない──そんな状況で銀行口座情報を渡すのは非常に危険です。

正規の企業であれば、銀行振込以外の支払い手段を用意していることが多く、個人LINEでの対応も基本的には行っていません。少しでも不安を感じたら、情報提供は一切せず、消費生活センターや警察に相談することをおすすめします。

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