未成年者と風俗営業の関係|法律で禁止されている中学生のキャバクラ勤務とは

中学生を含む未成年者の働き方には、法律で厳格な制限があります。特に夜間営業や風俗営業に該当する業種では、年齢にかかわらず働くことが禁じられており、重大な法的リスクが伴います。この記事では、未成年がキャバクラなどで働くことがどのような問題になるのかを、法的な観点からわかりやすく解説します。

キャバクラは「風俗営業」に該当する業種

キャバクラは、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)」に基づく第1号営業(接待を伴う飲食業)に該当します。これは、接待を通じて客に酒類を提供することが業務内容に含まれるため、特に厳格に規制される分野です。

このような業種では、18歳未満の者を従業員として使用することは、たとえ深夜でなくても完全に禁止されています。つまり、仮に日中でも、中学生がキャバクラで働くこと自体が違法となります。

未成年本人に責任はあるのか?

一般的に、中学生のような少年がキャバクラで働いていた場合、法的責任の多くは雇用主(店舗側)にあります。

ただし、未成年本人が故意に年齢を偽って働いていた場合などは、児童福祉法違反や補導の対象となり、家庭裁判所に送致されるケースもあります。ただし、初回で事情が軽い場合は「指導・観察」で済むことがほとんどです。

キャバクラで未成年を働かせた場合の店舗側の罰則

店舗側が中学生を雇用していた場合、風営法違反や児童福祉法違反に問われます。主な処分は以下の通りです。

  • 風営法違反(第22条):6月以下の懲役または100万円以下の罰金
  • 児童福祉法違反:懲役刑や罰金の可能性あり
  • 営業許可の取消:店舗の営業停止処分や許可取消となることも

特に未成年に接待をさせていた場合は悪質とされ、警察も厳しく対応します。

家庭裁判所での措置と「少年院行き」の可能性

中学生本人が逮捕されたり補導された場合、原則として警察や児童相談所を経て家庭裁判所に送致されます。

ここで重要なのは、少年院送致になるのは相当悪質かつ再犯性が高いと判断された場合のみであり、初回で悪質性が低ければ、保護者のもとに帰され、定期的な指導観察となるケースがほとんどです。

未成年が働ける職場とその条件

中学生を含む未成年が働くには、「労働基準法」や「青少年保護育成条例」に従う必要があります。主なポイントは以下の通りです。

  • 中学生の就労は原則禁止(例外:文化芸術活動など、許可が必要)
  • 18歳未満は22時以降の勤務禁止
  • 接待・酒類・性的サービスを伴う業務は禁止

安全で法的にも問題のないアルバイトには、新聞配達や塾のチラシ配布などが挙げられます。

まとめ:未成年のキャバクラ勤務は重大な違法行為

中学生がキャバクラで働くことは、本人にとっても店舗にとっても重大な法的リスクを伴います。店舗側には重い処罰が科されるだけでなく、未成年本人も家庭裁判所の審判対象となる可能性があります。

もし周囲にこうした状況がある場合は、児童相談所や警察に早めに相談することが、本人の将来を守る第一歩です。健全な社会の中で、正しい働き方や活動の機会を見つけることが重要です。

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