最近、SNSやショート動画アプリを利用した「簡単に稼げる仕事」などの甘い誘い文句で、電話やLINEを通じて個人情報や金銭を狙う詐欺が急増しています。実際に被害未遂を経験した方の実例をもとに、どのような手口が使われているのか、どう防ぐべきかを詳しく解説します。
よくある詐欺のシナリオとその特徴
最近の詐欺では、「TikTokのダイバーとして登録すれば稼げる」や「スマホで30分ポチポチするだけで収入が得られる」といった触れ込みで、仕事の説明を名目に電話やLINEに誘導する手口が目立ちます。
そして実際には、チャットレディのようなアダルト業務への勧誘が行われ、「機材は無料で貸すが、事務所登録のために費用が必要」といった理由でクレジットカード情報やPayPay送金を求められます。
詐欺師のマニュアル的な話し方に注意
詐欺の通話では、まるでスクリプトがあるかのように滑らかで説得力のある話し方が使われます。「今なら特別価格で」や「審査に通れば高収入」など、緊急性と期待感を煽るフレーズが多用されるのが特徴です。
また、通話中に周囲から別の声が聞こえるケースもあり、複数人が一斉に活動していることが疑われます。被害者を急がせ、冷静な判断を妨げることが目的です。
実例：詐欺電話のリアルなやり取り
「スマホで稼げる」との誘いから始まり、個人情報を入力すると後日LINEで「担当者」から連絡が来る。仕事内容はチャット対応だが、途中で「登録料が必要」と話が変わり、支払いを迫られる。
別の電話では、男性が「説明に費用がかかる」と言って1980円、さらには1000円に値下げしつつPayPay送金を要求。断ろうとすると「またかける」などと強い勧誘を続ける手口でした。
このような詐欺を見抜くためのチェックポイント
- 先にお金を払わせる（登録料・説明料）
- 仕事内容の詳細を明かさず、後出しでアダルト要素が出てくる
- 「今だけ」「審査制」「残りわずか」など焦らせる表現
- 連絡手段がLINEや個人電話番号
- 会話の途中で別の人の声や指示が聞こえる
これらの特徴が一つでも当てはまれば、詐欺の可能性が高いため即座に断ることが重要です。
被害を防ぐための対策と通報方法
被害を防ぐためには、怪しいと感じた時点で通話を終了し、警察庁の公式ページや消費者センターへ相談しましょう。Googleで電話番号を検索し、同様の被害例が出ていないか調べるのも有効です。
また、LINEやSNSで仕事を紹介してくるアカウントは、ブロックや通報機能を使ってすぐに遮断することが肝心です。
まとめ：うまい話には必ず裏がある
「誰でも簡単に」「短時間で高収入」「初期費用はすぐ回収できる」といった誘い文句は、詐欺の常套句です。冷静に考えれば、初対面の人間に仕事を斡旋され、支払いを求められる時点で怪しむべきです。
万が一被害に遭いそうになった場合は、家族や警察にすぐ相談し、被害拡大を防ぎましょう。甘い言葉には騙されず、自分の身を守るための知識を日々更新することが重要です。