交通事故の被害にあった際、怪我の治療と並行して気になるのが「慰謝料がいつ支払われるのか」「金額はいくらか」という点です。特に小さなお子さんが被害にあった場合は、精神的・身体的な負担も大きく、できるだけ早く終わらせたいと考えるのは当然です。この記事では、慰謝料の支払いタイミングや金額相場、保険会社とのやり取りに関する実務的なポイントを解説します。
通院終了後、慰謝料が支払われるまでの流れ
慰謝料の支払いは、通院が終了し、医師による診断書(後遺症がないことを示す)や通院証明書の提出後に手続きが進みます。保険会社が損害賠償額を算定し、示談書を作成。これに双方が合意して署名・返送すると、通常2~4週間以内で指定口座に振り込まれます。
たとえば、6月末に通院を終了した場合、7月下旬から8月上旬には慰謝料の支払いが完了するケースが一般的です。
慰謝料の相場|日数に応じた計算方式
慰謝料は「入通院慰謝料」として、通院日数や実治療日数に応じて算出されます。以下は一般的な基準(自賠責基準)です。
- 1日あたり4,300円
- 「実通院日数×2」または「治療期間の全日数」のうち少ない方に4,300円をかける
例:3月15日から6月30日までの約3.5ヶ月通院(100日)で、そのうち実通院日数が50日であれば、50×2=100日。
慰謝料=100日×4,300円=43万円が目安となります。
お子様が受けたケガの慰謝料も別途加算
被害者が未成年の場合、親権者が代理で請求し、お子様1人分の慰謝料も全額別途支払われます。通院日数が同じであれば、親子2人で上記例のように合計86万円程度となる可能性もあります。
実際には、通院内容や治療の程度によって増減があるため、弁護士基準(裁判所基準)を利用した場合はさらに上がることもあります。
保険会社との交渉の注意点
保険会社(今回は東京海上日動)の担当者とやりとりをする中で、示談書を送付する前に「提示された金額が妥当かどうか」をよく確認しましょう。疑問点がある場合は、交通事故に強い弁護士や行政書士に相談するのも有効です。
また、通院終了の直前には連絡が入ることが一般的ですが、こちらから「今後の示談・慰謝料の見込み」について問い合わせるのも問題ありません。
実際の経験者の声:慰謝料例
以下は過去の実例です。
- 通院3ヶ月、実日数45日 → 慰謝料約39万円(自賠責基準)
- 通院4ヶ月、実日数55日 → 慰謝料約47万円(示談交渉あり)
- 母子でそれぞれ2.5ヶ月通院 → 合計80万円(任意保険基準)
※あくまで参考です。後遺障害が認定されると大幅に増額されます。
まとめ|早期解決のためにできること
事故の慰謝料は、通院終了後に書類のやり取りを経て、早ければ1ヶ月以内に支払われます。自賠責基準なら明確ですが、納得がいかない場合は交渉や専門家への相談も視野に入れましょう。
保険会社から連絡が来るのを待つのではなく、積極的に確認することで、よりスムーズな解決に近づけます。