片側3車線の道路で起きた事故の過失割合は?側道から進入&進路変更車との接触時の判断ポイント

交通事故における過失割合は、事故の状況に応じて非常に細かく判断されます。特に片側3車線の道路での合流や進路変更が絡むケースは、事故当事者双方の行動が評価対象になります。本記事では、側道から進入した車両と、渋滞車線から進路変更してきた車両が接触した場合の過失割合について、判例や保険実務をもとに詳しく解説します。

事故の典型例:側道から本線への進入と渋滞中の進路変更

今回の事故の設定は、片側3車線の道路で「第一走行車線に側道から合流しようとした車」と、「第二走行車線から進路変更して第一走行車線に割り込もうとした車」との接触です。この場合、両者が車線変更や進入という動きをしているため、双方に一定の注意義務が課せられています。

さらに、進路変更車がウインカーを出していなかったという点も、過失割合を決める上で重要な要素となります。

基本的な過失割合の考え方

側道から本線への進入と、車線変更との接触事故において、過失割合の基本的な目安は以下のように設定されるケースがあります。

進入車(側道) 進路変更車
40% 60%

これはあくまで一例であり、事故の詳細や道路状況によって変動します。特にウインカー不使用や無理な割り込みが確認されると、進路変更車の過失が大きくなる傾向にあります。

ウインカー不使用が及ぼす影響

進路変更の際には道路交通法上、事前にウインカーを出す義務があります。これを怠った場合、安全確認義務違反とされ、進路変更車の過失が重く見られます。

判例によっては、ウインカー不使用が原因の接触事故において、過失割合が10~20%加算されることもあります。つまり、今回のケースでは進路変更車が最大80%、進入車が20%という判断もあり得るのです。

進入時の注意義務と責任

側道から本線に合流する車両には、本線走行車の通行を妨げないようにする義務があります。そのため、進路変更車がいたとしても、進入車側に「本線を十分に確認せず合流した」という責任が一定程度生じます。

たとえば、ミラーや目視での確認が不十分だったり、加速が足りずに割り込み気味だった場合、進入車側の責任も軽視できません。

事故証明とドラレコの重要性

過失割合は、保険会社間での話し合いや裁判で決まります。そのため、事故直後の状況を正確に記録することが重要です。

  • 警察を呼んで交通事故証明を取得
  • ドライブレコーダーで双方の動きを記録
  • 第三者の目撃証言の確保

特にドラレコの映像がある場合、ウインカーの有無や進入タイミングなどが客観的に判断され、過失割合の主張が有利になる可能性があります。

まとめ:双方に注意義務、ただしウインカー不使用は不利

今回のような事故では、側道から進入した車にも本線確認義務があるため完全な無過失は難しいですが、進路変更車がウインカーを出さずに割り込んだ事実があれば、その責任は重くなります。

過失割合の目安としては、進入車40%:進路変更車60%が基本ですが、状況によっては進入車20%:進路変更車80%の判断もあり得ます。

事故後は、できるだけ早く保険会社に相談し、必要であれば弁護士や専門家にも意見を求めることをおすすめします。

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