TEMU広告の「アプリをダウンロードするだけで報酬」表記は問題?景品表示法と現実のギャップを解説

近年、ゲームアプリや動画サービス上で目立つようになったTEMU(ティームー)の広告。「アプリをダウンロードするだけで報酬がもらえる」といった表現が気になった方も多いのではないでしょうか。しかし実際には報酬を得るために複雑な条件が存在し、「詐欺では?」「法的に問題は?」と疑問を抱く声が少なくありません。

「ダウンロードだけで報酬」は実際にありえる?

TEMUの広告では「ダウンロードするだけ」「すぐにもらえる」など、簡単に報酬が得られる印象を与えるものが散見されます。しかし、実際には「友達を〇人紹介」「一定額の購入が必要」などの追加条件が設定されているケースが大半です。

このように「簡単に報酬が得られるように見せて、実際には困難な条件を課す」広告は、景品表示法の「優良誤認表示」や「有利誤認表示」に該当する可能性があります。

「このプロモーションはTEMUとは一切関係ありません」の意味

一部の広告では「TEMU社長」と思しき人物が登場する動画の下部に「※このプロモーションはTEMUとは一切関係ありません」と小さく表記されていることがあります。

これは、広告主がTEMUを名乗りながら実際には第三者による“アフィリエイト目的の広告”であることを示唆しています。つまり、広告の内容はTEMUの公式なものではなく、個人や事業者が紹介報酬を得るために制作したものの可能性が高いのです。

こうした広告は法律違反ではないのか

結論から言えば、表示内容によっては法令違反となる可能性が高いです。特に以下の観点で問題視される場合があります。

  • 景品表示法違反: 消費者に誤解を与えるような「実現困難な報酬」表示
  • 特定商取引法違反: 販売実体を明示せず、誤解を与える宣伝方法
  • 不正競争防止法: TEMUのブランドを誤用している場合

消費者庁や各都道府県の消費生活センターは、このような広告について調査や是正指導を行うことができます。

消費者ができる対応と通報窓口

このような広告に疑問を感じた場合、以下の窓口に情報提供を行うことが有効です。

  • 消費者庁(景品表示法関連)
  • 都道府県の消費生活センター
  • アプリ提供元(Google Play、App Store)への報告
  • 該当アフィリエイト事業者への苦情申し入れ(難しい場合も)

また、「報酬がもらえる」と言われて個人情報を入力した場合は、情報漏洩のリスクもあるため、早急な対応とパスワード変更などのセキュリティ対策もおすすめです。

まとめ:甘い言葉にご用心、正確な情報を見極めよう

TEMUのような急成長中のECアプリでは、多くのアフィリエイターや代理業者がプロモーション活動を行っています。中には公式と誤認させる悪質な広告もあるため、利用者側の慎重な対応が求められます。

「無料でもらえる」「簡単に稼げる」などの広告には必ず条件があります。広告の内容をうのみにせず、公式情報や第三者の評価も確認し、安全なインターネット利用を心がけましょう。

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