未成年の深夜外出はなぜ補導対象?塾帰りの場合や正当な理由の判断基準とは

「夜遅くに外出する未成年は補導される」と聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。特に、学習塾の帰りが遅くなり、夜11時以降に帰宅する場面で不安を感じる中高生や保護者の方も少なくありません。この記事では、補導の基準や「正当な理由」とされる内容について詳しく解説します。

深夜の外出に関する法律や条例とは

日本では、未成年者の深夜外出に対して各都道府県ごとに定められた「青少年健全育成条例」が存在します。この条例では、おおむね午後11時~午前4時までの外出を制限しており、正当な理由なく外出している場合、警察などによって補導される可能性があります。

この時間帯は深夜帯とされ、犯罪に巻き込まれやすいことから、青少年保護の観点で取り締まりの対象となっているのです。

塾帰りなどの「正当な理由」は補導対象外

重要なのは「正当な理由があるかどうか」です。学習塾の帰りや部活動の大会後など、教育や健全な活動に関連した帰宅であれば補導されることは通常ありません

ただし、警察に声をかけられることはあり得ます。その際には、「どこから帰ってきたのか」「目的地はどこか」などを落ち着いて答えれば、問題になることはありません。

具体的な補導例と判断基準

たとえば、東京都では「午後11時から午前4時まで」の外出が制限されており、ゲームセンターやカラオケなどの娯楽施設にいた場合、補導の対象になります。一方で、駅の近くで塾のテキストを持って帰宅中だった中学生が声をかけられたが、正当な理由が認められて注意のみで終了というケースもあります。

判断基準は「外出の目的が健全か」「保護者が把握しているか」「危険な場所にいないか」などで決まります。

保護者の責任と対応策

保護者としてできる対策には以下のようなものがあります。

  • 塾の終了時刻や経路を子どもに伝えさせる
  • 警察に質問されたときの受け答えを事前に教える
  • 身分証や塾の資料などを持たせる

特に心配な地域では、保護者による迎えや、GPSで位置確認できるアプリの活用も効果的です。

未成年の深夜外出に対する地域差

条例の内容は都道府県によって異なります。たとえば、神奈川県では「午後10時以降」、大阪府では「午後11時以降」と定められているなど、地域ごとに違いがあります。

旅行先や引っ越し先など、生活環境が変わる場合には、現地の青少年健全育成条例を事前に確認しておくことが大切です。

まとめ:正当な理由があれば安心して帰宅できる

未成年が夜11時以降に外出すること自体は、必ずしも違法ではありませんが、正当な理由がない外出は補導の対象になる可能性があります。塾や部活動などの場合は正当とされますが、万が一に備えて説明できるようにしておくと安心です。

ルールを知ることは、トラブルを未然に防ぐ第一歩です。お子様と一緒に、正しい知識を身につけましょう。

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