「自己破産って、桃鉄の徳政令ガードみたいなもの?」――そんな素朴な疑問を持つ方は少なくありません。実はその例え、あながち間違いではありませんが、ゲームと現実では“代償”が大きく違います。この記事では、自己破産を桃鉄風に理解しつつ、法的手続きとしての本質や注意点をわかりやすく解説します。
桃鉄の“徳政令ガード”とは?
『桃太郎電鉄』に登場する徳政令ガードは、借金を帳消しにするアイテム。高額なマイナスが一瞬でゼロになり、プレイヤーは一気に再起を図れる、まさに“救済装置”です。
ただしゲーム上では失うものがほぼなく、使ったからといって信用が下がるわけでも、ペナルティが発生するわけでもありません。
現実の“自己破産”はどう違う?
現実の自己破産も「すべての借金が帳消しになる」という意味では近いものがあります。
しかし、法的には「破産手続」→「免責許可決定」という2段階の審査があり、債務の原因や資産状況がチェックされます。ギャンブルや浪費が原因の場合、免責されないことも。
自己破産には“失うもの”がある
・信用情報に事故情報として5〜10年登録される(=ブラックリスト)
・原則20万円以上の資産は処分対象(不動産・高額車など)
・官報に氏名が掲載される
・士業や保険外交員など一部職業に一定期間就けない
こうした現実的デメリットがあるため、「気軽に使えるアイテム」ではなく最終手段であることを理解する必要があります。
でも自己破産はやり直しのチャンスでもある
とはいえ、自己破産は法が認める生活再建の制度。返済不能な状況から脱却し、生活を立て直すチャンスとして制度化されています。
実際、多くの人が自己破産後に正社員復帰・貯金・家族との再出発を果たしています。無理な返済に苦しみ続けるよりも、立ち止まり、リセットをかけることが大切です。
“徳政令ガード”的に考えていいこと・いけないこと
◯ 良い理解: 借金が帳消しになること/生活再建のための制度/誰でも申立てできる
× 誤った理解: すぐ楽になれる/何でも免除される/リスクなしで使える
“徳政令ガード”のように頼るのはOKですが、現実はルールと責任を伴う制度です。
まとめ:現実の自己破産は“徳政令”よりずっと慎重に
桃鉄の徳政令ガードのように借金をリセットできる点で、自己破産は確かに似ています。
ただし、現実には信用・職業・資産といった代償が伴うため、軽い気持ちで考えるべきではありません。
もし借金に苦しんでいるなら、自己破産も含めて債務整理の専門家に相談し、“人生を立て直すための最適な一手”を選ぶことが重要です。