合流車線から危険に飛び出した車への追突事故、過失割合はどうなる?制限速度を守っていた場合の判断ポイント

交通事故の過失割合は「追突した側が悪い」とされがちですが、必ずしも一方的に責任を負うわけではありません。特に、高速道路やバイパス道路などで本線に合流してきた車が危険なタイミングで進入してきた場合、追突した側にも正当な主張ができるケースがあります。本記事では、制限速度を守っていた状況下での追突事故における過失割合の判断基準について詳しく解説します。

🚘過失割合の基本ルールとは?

交通事故の過失割合は、民事上の損害賠償責任を定めるために必要な評価であり、両者の行動にどれだけ落ち度があったかに基づいて保険会社などが算定します。

追突事故は原則として追突側に8〜9割の過失があるとされますが、例外も多数存在し、「相手車両の合流方法」によって過失割合は変化します。

🛣合流時の危険な進入は過失割合に影響する

本線に合流する車両には、本線の通行車に対して「優先権を侵さないよう注意義務」があります(道路交通法第26条)。

たとえば、ウインカーを出さずに急加速で合流したり、後方確認を怠って進入した場合は、合流車の過失が重くなる傾向があります。

このような場合、追突車側の過失は必ずしも100%ではなく、合流側に30〜50%の過失が認定されることもあります

📹ドラレコ・制限速度・証拠がカギを握る

事故状況を判断する上で重要なのが、ドライブレコーダーの映像や走行速度の証明です。

制限速度を守っていたことが客観的に示せれば、「回避できない不可抗力であった」として追突側の過失が軽減される可能性があります。

また、追突地点と合流地点の位置関係からも、合流側の「無理な進入」が証明できる場合があります。

⚖️判例で見る:危険な合流への追突の過失割合

過去の裁判例では、合流車がブラインドゾーンから一気に進入した結果として追突されたケースで、合流側に40%の過失が認められた事例があります。

また、合流地点の設計(信号の有無、加速車線の長さなど)も判断に影響を与えるため、現場写真などの記録も重要です。

📋保険会社との交渉ポイント

保険会社が示す初期の過失割合が納得いかない場合、根拠資料の提示を求めることが有効です。

また、「交通事故損害額算定基準(いわゆる赤本)」や「民事交通訴訟の実務(青本)」に基づく判例傾向を踏まえて交渉することで、過失割合を修正できることもあります。

まとめ:追突した側でも主張できる余地はある

たとえ追突事故であっても、合流車の進入タイミングや動きに問題があれば、追突側の過失が軽減されるケースは珍しくありません

制限速度を守っていた、回避が困難だったといった客観的証拠があれば、適正な過失割合を主張するための武器になります。泣き寝入りせず、保険会社や弁護士と連携しながら正当に交渉していきましょう。

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